5周年「第30回 技術講習会」と「5周年記念パーティー」 開催
「食べ手主導で始まった奇妙なこの会に、これまでお付き合いいただいた皆さん、あと5年、この奇妙な会をどうぞこのまま応援してください」
新宿中村屋で開かれた5周年パーティーの席上、技術顧問の仁瓶利夫さんのあいさつに、会場はクスクスと笑いを含みつつ、「わかったよ」と温かい拍手が沸きました。



会場は新宿中村屋8階 「グランナ」をワンフロア、借り切って。

技術顧問の仁瓶利夫さん(家元)「ロデヴを面白がってくれる職人に恵まれてよかったです」

同じく明石克彦さん(師匠)「100年に何個もでないですよ、こんなパン」

同じく金林達郎さん(親方)「このパン、和食ともよく合う、そんな提案してるんです」
そもそもこの会は2012年10月にスタートするときに10年限定と宣言して始まりました。組織というのは、活動というのは、ずーっとダッシュはできない。いつか勢いが停滞し悩むときが来る。でも、そんなことのためにやるんじゃなく、「ロデヴが真っ当に育つ姿を見届けるため」なのだからと、10年。でも早5年が過ぎました。
公約の3年フェスタに続く5年目フェスタ。早かったような、長かったような・・・・と振り返りつつ、たくさんの方々の参加で楽しいひと時を過ごしました。
食べ手のために、作り手も増えていただかないとならない、と始まった技術講習会はすでにこの日で30回め。また新宿区カネカさんのラボでお世話になりました。



そのカネカさんで前日と当日、仁瓶さんが焼きためたロデヴは、夕方の人出でにぎわう新宿中村屋8階に持ち込まれるや否や、陳列が始まります。別の車で明石克彦さんのロデヴ、そして千葉からは電車で金林達郎さんのロデヴも手持ちで搬入。最初のアペリティフタイム30分は、3人のプレーンのロデヴを飲み物と一緒にたっぷり堪能していただきました。

横浜から、ベッカライ徳多朗の徳永久美子さんのロデヴも参戦。目移りするぅ・・・・。
5年めの折り返しのこの秋、記念のパーティーを新宿中村屋さんで開くことができたきっかけは、なんと中村屋の重鎮、二宮総料理長のほうからロデヴの会を見つけてくださったこと。熱いパン、熱い活動、熱い人の心は、たくさんの人を巻き込んで、なんとこのときから中村屋のベーカリーチームも「ロデヴが焼けるようになるぞ」と決意を固めてくださったほど。

新宿中村屋 総料理長 二宮健氏

ロデヴのためにこの日、特別料理を提供してくださった石崎料理長

「美しい」「美味しい」と大評判のなかでも、「ローストビーフ」は注目株でした

もう一つ、「この人参おいしい」と噂になったのは、実はフランス式キャロットラペとは別物の「人参のマスタードシードバジ」という名の炒め物。石崎シェフが後でレシピも教えてくれました。

しめは「中村屋純印度式カリー」。これをロデヴで食べられる幸せや、いかに・・・
ことは2008年1月に始まります・・・・という話を、当日、代表の松成からお話しました。「そしてこうやって公的な会になったのが2012年。当時はきっと怪しい会と思われたでしょうが、お三方の信用に、皆様の信用が加わってここまでこられました」と、この5年間に北海道から鹿児島まで全国でやってきた会、そして南仏ロデヴの様子も写真でお見せしました。


事務局はつぶやきます。「きょうも、メッちゃロデヴ、おいしいね。これに早くから目をつけた私たちって、すごくない?」「でも、誰かがこの会を立ち上げてくれてたら、私たち、お客になって座って食べられましたよ10年間」「あ、そうか、しまった!」

この花は、「ロデヴらしい自然観」を表現した、羽鳥裕子理事の作品。
パン・ド・ロデヴ普及委員会は、あくまでも食べ手の幸せのための会。ですが、パン業界の人々は「あのお三方の会」という視点から離れない。でも、良いのです。日本を代表する仁瓶、明石、金林の3氏がすべてを理解してくださった上で、この10年計画を「面白い」と一緒に取り組んでくださり、このパンをキーワードに後進の指導にも、食べ手の笑顔を作ることにも、半端ない熱を入れ続けてくださるのですから奇跡のようです。ロデヴも順調に広まっていますし、こんなデザートまで生まれました。

中村屋羊羹とチーズがのったロデヴ

黄な粉まぶし、あんこ入り、フライド・ロデヴ
いよいよ残り5年、後半戦に入りました。この夜の多くの皆さんの笑顔はまた、力になりました。こまで、そしてこれからもと、ご参集いただいた方からメッセージをいただきましたこと、忘れられない夜になりました。

この夜、お三方に名入りナイフをプレゼントしてくださったヴィクトリノックス・ジャパンの石渡尊さん

カネカでいつもアシストをしてくださる山崎隆二さん

九州地区の陰の仕掛け人、丸菱の田口洋一郎さん

「これ1冊でわかる パン・ド・ロデヴ」の発行元 旭屋出版 永瀬正人さん

「もっと応援しなくては」と言ってくださった、藤井幸男記念・教育振興会の美木陽子さん

粉のわがままを聞いてくださる日清製粉の濱田恭弘さん

毎年、食べて楽しむ会を開催してくださるベッカライ徳多朗の徳永久美子さん

九州から、これを出張理由に来てくださった大陽製粉の小柳哲さん

おいしいハム・ソーセージの提供をしてくださる大山ハムの勝恵梨さん

コーヒーセミナーの第二弾が楽しみなくれあーるの内田一也さん
あと5年したら、自分たちもゆっくり食べられる側になることを夢見て、自分たちを励ましつつ新しいことにもチャレンジしていきますので、ご意見、ご希望がありましたら、ぜひ、いつでも事務局にお知らせください。
次は、横浜、群馬。その間の10/21の「チーズパン博」にも出展してロデヴ普及につとめます。どうぞあと5年、最後まで応援、宜しくお願いいたします。
(報告: 松成容子)