2020年01月04日

パン・ド・ロデヴ「技術講習会」および「食べて楽しむ会」in 東京

2019年11月26日
パン・ド・ロデヴ「技術講習会」および「食べて楽しむ会」in 東京

■ 第42回「技術講習会」および第59回「食べて楽しむ会」開催
8年目をスタートした本会。秋の深まりとともに年1回の恒例の仁瓶さんの会を、東京・飯田橋のカネカ食品さんのラボで開催しました。
朝8時45分。挨拶が終わるや早々にロデヴの仕込みのデモンストレーションからスタートです。そのオートリーズの間に、前夜に仕込んでいた手混ぜのリュスティックのパンチ。
「生地に触ってみて」と、促しながら「多加水のパンが流行っているが、俺は成形しない生地がなぜ、こんなにも膨らむのか、そこがおもしろくて追究している」と技術講習会の視点を教授するところから1日が始まりました。
参加者の皆さんには、パン・オ・ルヴァンの試食も配られ、ルヴァンのみのパンの味わいも体験できました。
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会場で、毎年仁瓶さんの右腕になってフォローをしてくださるのは同社の山ア隆二さん。その他たくさんのスタッフの方々がサクサクと気持ちよく脇を固めて下さり、講習会はスムーズに進みました。
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パンが焼きあがったら、いよいよ「食べて楽しむ会」のスタートです。
その前に、カネカ食品さんのスタッフの方々は、料理を準備するキッチンルームでも大活躍。材料を切ったり鍋に詰めたりと、積極的にセンス良く手助けしてくださいました。

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今回の料理の指揮を執ってくださったのは、食べるよ会員のエドガー朋美さん。サツマイモは鳴門金時(栗きんとんに使われる品種 徳島産)を使ったポタージュスープや、サラダにかけるオリーブオイルまでこだわった準備を重ね、京都リンデンバームから届いたシャルキュトリーも美しく盛り付けてくださいました。
メインディッシュは、フランス・アルザスの煮込み料理「ベッコフ」です。リンデンバームの吉田さんがマリネしておいてくださった牛、豚、羊の肉にジャガイモ、ニンジンを加えて蓋をし、鍋の口をパン生地でふさぎ、パン屋の捨て窯で何時間もかけてゆっくり煮込む。


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かつて、家庭の主婦が鍋ごとパン屋に持ち込んで頼んでいた家庭料理だと言われています。

また、チーズは秋を告げるモンドールをスプーンサービスするほか、昨今力をつけてきて国産チーズの協賛もありました。最後にはカネカ食品さんから、「味と食感を大切に」新発売したという、なめらかなヨーグルトが供されました。


さて、おなかが満たされたら、お楽しみの仁瓶さんセミナーです。
今回は仁瓶さんの思いから、予定していたフランスのパンだけでなく、パン全体についての興味深いお話が時間いっぱい繰り広げられました。

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添加物に頼るパン作りの職人姿勢、天然酵母の対抗にイーストを置いて天然酵母という呼び方で崇拝する風潮、さらに古代小麦ブーム、国産小麦信仰がやまない現実など、科学的真実を分かってないのに分かったふりをして偏っていくパンマニアや、それを安易に広めるマスコミに対する批判が舌鋒鋭く、ときにユーモアも交えながら展開されました。特筆すべきは、それらの批判にはどれも驚くほど詳しく、複数の根拠・視点が集められていたことです。これは今まで仁瓶さんの無数の意見・愚論と戦ってきたからこそ手に入れた視点でした。ドンクを勇退されラトリエ・ドゥブテイユを設立して以来の研究・探求の成果は、この短い時間ではとても吸収しきれませんでしたが、ロデヴの会では一人でも多く、1つでも多く届けられるよう、お話は続けていただくつもりです。
パンを生涯の伴侶にされる方、あるいは食べ物の真実にご興味のある方は、仁瓶さんをキーワードに検索していただき、これから神戸、三重などでも予定されているロデヴの会にもぜひ、おいでください。
                          (報告: 松成容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 15:58| Comment(0) | 2019年度

2019年11月20日

「食べて楽しむ会」in 横浜

2019年11月6日
パン・ド・ロデヴ「食べて楽しむ会」in 横浜

■ 第58回「食べて楽しむ会」開催
晩秋の夕陽が4つの箱を重ねたデザインの「ヨツバコ」ビルを照らし始めるころ、「めっちゃおいしい料理とロデヴの組み合わせ」にファン殺到で、今回も即日満杯となってしまった「ベッカライ徳多朗 ヨツバコ店」でのロデヴの会が始まりました。


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午後4時。徳永久美子さんが焼きあげたロデヴが次々と並び始めます。いつものプレーン、クルミに加えて今日だけのリンゴ、チョコ&カカオニブ、ヘーゼルナッツ&黒胡椒の5種類。
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今回の会場づくりや料理サービスの方法には、お店のスタッフさんたちの提案が随所にちりばめられています。
基本は、参加者のみなさんが一か所に座り続けず、動いて、いろんな人と話をしてもらいたい。そして料理はできる限りお客様のそばで出来立てを届けたいので、ロデヴのそばにコンロをもっていって温めながらスープを注いだり、混ぜたてのサラダを取り分けたりできるようなセッティングをと考えて下さました。参加者はそこまで自分でとりに来てもらう、というイメージです。

さて、いよいよ乾杯。中身は季節を反映してちょっと甘めのホットワイン。これもお店の方からの提案です。乾杯のご発声は、ベッカライ徳多朗社長であり、ロデヴの作り手である徳永久美子さんのご主人、徳永淳さんにお願いしました。
「来年は30周年を迎えるという今年の春、それまでスポーツばかりしていた息子がいきなりパン屋になると宣言をして入ってきました。伝統をつないでいけるというのは、うれしいことです。」とあいさつ。お店のファンの方々の熱い拍手に包まれました。

二重カップの心遣いがうれしいホットワイン
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あいさつに立つ徳永社長と息子の将生さん



まずは、ロデヴの会お決まりの「一口目はプレーンのロデヴから。」今回は初めての参加者も多く、とても興味深そうに面白がってこの儀式に沿ってくださいました。
 
 さて、いよいよ料理をいただきましょう。今回のテーマは「12月にロデヴと一緒にあったらいいもの」です。
ロデヴの隣に並んでいるのは、アツアツの真っ赤なボルシチ、ペーストは緑のブロッコリーとキノコの2種類、さらにビーツ入りフムスもあります。
ロデヴをクルトンにした「まさくんのベーコンと季節野菜のサラダ」はなんと、徳多朗2代目「まさおくん」のご提案。それも「お客さんのそばで混ぜようよ」という演出提案もあったそう。緑に呼応して赤いのはビーツと人参のラペ。お皿を持って順に歩いていくと、盛り付けも大胆にしてくれます。

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きのこのペースト                ブロッコリーのペースト
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お腹には、ロデヴを詰めて焼きました。
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メインディッシュには「徳永家のローストチキン」が登場。鶏のお腹にはロデヴが詰め込んでありました。肉汁を吸って、ロデヴの生地であればこそのしっかりとした存在感と美味しさに大満足です。この日は16羽も焼いたそうです。
食べるのに一生懸命になっていると、後半、チョコ入りロデヴが配られます。そのすぐ後に「マスカルポーネを添えるとよく合うんです」とこれまたダイナミックにのせて歩いてくださるサービス。スタッフの方々が、自ら試して美味しいと思うからこそ自信を持ってどんどん勧めてくださる、その実感が伝わってきます。となると、いただくほうはお腹の都合とは関係なく、とにかく美味に天を仰ぐばかりです。
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それなのに、とどめのデザートは赤ワインジャムとソフトクリームに、ロデヴのスパイスラスク添え。うわぁぁと驚きつつも「食べないという選択肢はない」のです。

こんなごちそうの合間には、久美子さんのロデヴ話。「売り上げにはならないパンです。けれど、こういうパンを焼くと、売り上げに追われる日々のストレスが解消される。パンの作り手にとってそんなパンです」「そして、それを自信のなかった私に自分で焼いたほうがいい、と背中を押してくれたのが仁瓶さんなんです」。


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見よ、このデザート


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ロデヴはいま、フランスより日本がおいしい・・・と仁瓶さん



最後に、この日は大きなオマケが配られました。なんと、久美子さん直筆の「今日の献立のレシピ集」です。「おうちでもロデヴを美味しく食べてほしいから」という久美子さん。これ以上、ロデヴを食べ手に熱烈におすすめしてくれるお店がほかにあるでしょうか。
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レシピ片手に料理を説明する久美子さん                


一人の熱中する背中を見て、そばにいる人がその熱に呼応する。参加者の中にはリピーターの小学生もいて「いろいろなロデヴの食べ方が知れてよかった」と感想を残してくれました。さらに久美子さんがパンを教えに通っている近くの小学校には久美子先生の夢である「ロデヴを広める」応援団の4年生たちがいるとのこと。
なんと、なんと、が続いてしまうレポートとなりました。 
                          (報告: 松成容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 20:58| Comment(0) | 2019年度

2019年11月16日

パン・ド・ロデヴ「7周年記念パーティ」&「技術講習会」in 北海道

2019年10月21日(月)22日(火)

パン・ド・ロデヴ「7周年記念パーティ」&「技術講習会」in 北海道


2019年10月、上空から見下ろす北海道はまさに紅葉の真っ盛り。旭川空港から走るレンタカーのラジオからは「今年も鮭が不漁」「増えすぎた鹿と車の衝突事故、さらに多発。要注意」と北海道らしさ満杯のニュースが流れます。

そんななか、美瑛の小麦の丘の上にある元小学校を改造した「レストラン・ビブレ」で
10月21日の夕方に7周年パーティ、翌22日には当会技術顧問のブロートハイムの明石克彦さんと、ビブレのパン担当・小川久雄さんによる第41回技術講習会を開催しました。

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レストランのビブレでは毎日、夕食後のデザートに揚げロデヴのきな粉味が登場するそうです
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◆ 7周年記念パーティは「トクベツ」でした

21日、夕方5時からのアペリティフタイムは、フランス製薪窯のあるパン工房で、翌日講師の明石さんが焼いてくださったロデヴとシャンパーニュで始まります。その後、移動してレストランへ。ここは小麦の丘のレストランらしく、眼下に刈り取り後の麦畑が広がっていました。
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乾杯の発声は、「自分の店はトクベツなものを届ける店でありたい」という、北海道ミシュランで星を持ち、この店のオーナーでもある中道博シェフにお願いしました。「トクベツな思いを込めて作ったものは、人にも伝わるはず。ロデヴのパンもそうですよね」という心に残るお祝いの言葉に続いて、仁瓶さんは「自分はA社にもP社にも負けないオリジナルのパンとしてD社でこのパンを作った」と話し、明石さんは「ロデヴを全国に、と始まった会だけど、ひょっとしたら特別な存在のままのほうがいいのかもしれないと思う」と逆転の発想。そして金林さんは帝国ホテルでロデヴ販売を挫折した話を披露したあと「ホップス種の食パンと、このロデヴが作りたくて、いま、パン屋をやってます」と不屈の思いを聞かせてくれました。
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その後、料理は中道氏の指揮のもと、パテ・ド・カンパーニュ、ラタトゥユ、ピクルスに焼き野菜、特別な小麦粉で作った皮の水餃子、そして暖炉の直火で焼き上げたスペアリブまでそれぞれダイナミックなプレゼンテーションでサーヴィスされました。

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最後に、窓の外を説明してくださったのは、このビブレでフレンチの料理人を目指す若手指導の塾長である齋藤壽氏でした。「眼下の麦畑は、荒れ地だったところにひまわりや様々なものをすきこんで、5年かけてやっと今年初めて“春よ来い”の収穫まで持ってこられた。これでやっとここ“リブレ”がその言葉通り“小麦”、つまりパンの原形を追える場所になったのです」。
 この日はすでに刈り取り後でしたが、7〜8月の収穫前には青々とした麦が風にそよぐ風景が見られるとのこと。ここには宿泊施設もあるので、機会があればぜひ、ゆっくりと初夏に訪れたい場所です。
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◆さて、翌22日は第41回目の技術講習会です。
 明石さんはこの日、ロデヴのプレーン、フリュイ、オリーブに加えパン・オ・セーグル、ルバーブのタルトも披露。
いつものように「ロデヴはイーストとルヴァンの良さを生かした特別のパン」と話しながら「スープのような生地」を目指していきました。また、「セーグルの入ったパン」の2日目、3日目の応用など、お店でできる工夫もいくつもお話されました。
講習会1.jpg薪窯にパン・オ・セーグルを丹野氏とともに入れる明石氏

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パン・ド・ロデヴ フリュイ           ロデヴのいろいろ

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講評のひととき


一方、ビブレの小川さんは、「手ごねで作るお焼き風ロデヴ」と「手ごねのカンパーニュ」の2品を紹介されました。これらは今年3月にルレ・エ・シャトーのイベントで鹿児島の天空の森で実作されたもので、前者はエグヴィヴの丹野隆善氏が考案したものの再現、後者は小川氏自身が工夫したものでした。
 鹿児島のイベント会場はミキサーはじめ製パン機材も気密性の高いオーブンもない環境だったとか。そこを工夫して手ごねで弱く仕上げたロデヴの生地をマフィン型に入れて白っぽく焼き、取り出して、別に焼き込んでおいた溶岩プレートの上で上下面を焼いて仕上げるという手法。ただし、今回は溶岩プレートではなく窯の床材を直火で熱して使いました。そして、できたお焼き風ロデヴは横から二つに割り、セルヴェル・ド・カニュ(香草入りディップ)を挟んで鹿児島でのアミューズを再現してくださいました。

また、蒸気も出ず、気密性の高い窯がなかったことからカンパーニュはダッチオーブンで鍋焼きにしたとか。生地を入れた鍋に蓋をし、密閉された鍋の中に蒸発する水分を水蒸気代わりにし、ある程度蒸気がのったら焼き色を付けるために蓋を外します。今回はその再現と、直焼き(四角の大判)の2種類が紹介されました。

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手ごねを実演する小川久雄氏

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半分に割って「セルヴェル・ド・カニュ」を挟んでアミューズに  

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ビブレという小麦に縁のある場所で、パンの材料だけでなく、いまのようなオーブンのない原点に戻っての工夫。一方でブーランジェとして熟練の明石さんの技と日々営業の知恵まで学べた濃い1日は、こうして北海道の地で「トクベツ」の思い出を参加者たちに刻むことができました。
(報告:松成容子)





posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 19:04| Comment(0) | 2019年度

2019年11月15日

玉木潤さんのパン・ド・ロデヴ技術講習会と食べて楽しむ会in京都

ロデヴの会 活動報告
2019年9月30日(月曜) 京都


□第40回「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と第56回「食べて楽しむ会」開催

京都「たま木亭」玉木潤さんの3回目となるパン・ド・ロデヴ「技術講習会」と「食べて楽しむ会」を、京都麻袋さんのラボをお借りして開催しました。なかなか講習会をされない玉木さんの会とあって、かなりの勢いで定員は埋まりました。
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お店からはたくさんのスタッフの方が手伝いにきてくださり、どんどんと講習会が進められます。
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ミキサーの周りに集まって捏ね加減を確認する参加者


玉木さんは丁寧にロデヴの工程について説明し、実演しながら、
「食事パンは、売れないからといって諦めるようなら、焼かないほうがいい。覚悟を持って望む必要がある」と繰り返されていたのが印象的でした。パン・ド・ロデヴの他にも、ラム酒に浸けたレーズンとくるみ、いちじくを使ったドライフルーツ入り、さらにロデヴ生地にラードを練り込んだあんパンや、前日考えたというシナモンパンのバリエーションも紹介されました。
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パンが焼きあがったら、いよいよ午後からは食べて楽しむ会です。
午前中の参加者に加えてたくさんのお客様が見えて、総勢50名を超える賑やかな「食べて楽しむ会」がスタートしました。


今回も京都「リンデンバーム」吉田シェフが来て下さり、ココット鍋いっぱいのテリーヌ、プルドポーク、ヴィッテロ・トンナート(仔牛のツナソース)などのパンに合う料理が振る舞われました。アルザスのベッコフ(お肉3種と白ワインの煮込み)が大人気です。パン生地をココット鍋の周りにぐるっと貼って密閉し、オーヴンで焼いて仕上げるので、パンの講習会にはこれ以上ないぴったりの料理です。
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チーズはロデヴ近くのブルー・デ・コースをご用意しました。

 食事の後のミニセミナーには、玉木さんと、大阪の人気店、豊中「ア・ビアント」松尾清史シェフもお迎えして、トークショーを行いました。
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テーマは「自分らしいパン屋の貫き方」。時短や働き方改革が進められ、店の経営という意味ではなかなかにしんどい時代、どうやって繁盛店を作られているのかをお伺いしました。たま木亭はいまや店休日が週に3日(スタッフは週休2日)となり、見事に働き方改革が進められています。年月を経て、無理をしすぎずに自分のパンを焼けるようになってきた昨今の様子を、ユーモアを交え、それぞれの方が本音でお話くださいました。
また玉木さんは、自店が働いてくれる若い人たちにとって何か得るもののある店であるよう常に念頭におき、自分は技術や経営についてもっと「伝える力」を磨いていかねばならないと話されました。
最後には、たま木亭のスタッフの方々がずらりと並ばれ、一言ずつのご挨拶。このような機会によって日常にないことが勉強できたこと、そして日頃聞けない玉木さんの思いを聞けたことがうれしかったと、幾人かの人が話されていました。

写真(冒頭白黒):ドンク ゆめタウン姫路店
伊藤まゆみさん提供
報告・写真 : 塚本有紀
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 17:54| Comment(0) | 2018年度

2019年11月05日

明石克彦さんの技術講習会と食べて楽しむ会in福岡

2019年9月3日
パン・ド・ロデヴ「技術講習会」および「食べて楽しむ会」in 福岡

■ 第39回「技術講習会」開催
残暑と朝夕の秋風が交差する9月初頭、パン・ド・ロデヴ普及委員会は7年目にして初めて福岡の地で開催することができました。
会場は、九州ではいつもお世話になっている株式会社丸菱さんの福岡支社のラボ。海の近くの工業団地のような一帯には、倉庫のような工場のような大きな建物が建ち並び、プロ御用達の空気を感じさせます。
講師は、ブロートハイムの明石克彦さん。毎週末、どこかに飛んでは講習会を繰り返すご多忙の中、ここでご紹介くださったロデヴは自店でも販売しているプレーン、クルミ入り、フルーツ入り、そしてオリーヴ入りの4種類。加えて、みんなで手成形してパンづくりの楽しさを共有できる「ハンドカイザー」も仕込みました。さらに、ライブレッドのひとつ「パン・オ・セーグル」はバタール形、プチブール形、大型クッペなどにみんなで生地に触りながら仕上げていきました。
始めのうちは「何でも聞いて」という明石さんの呼びかけにも沈黙、「さあ、せっかくなんだから生地触って」と言われても、静かな譲り合いが続いていましたが、次第にリテイルベーカリー同士だからこそ分かり合える話が行き交うようになり、会場は和やかな話し声で満ちていきました。

明石さんのルヴァンの香りをかいでいると、「ロデヴというパンは、ルヴァン種の乳酸菌とパン酵母のいいところをかけ合わせた微妙なラインが絶妙のパンなんです。だから最初はきちんと仁瓶さんのレシピをたどって、まずそれがきちんと作れるようになること。自己流のアレンジはその次のステップですよ」と明石さん。無手勝流をよしとしない委員会の考えをはっきりと伝えました。


生地に水を追加していくバシナージュの間は、緊張の沈黙が続きます。「生地の状態が毎回違うんですよね。だから水も毎回、悩みながら入れるんですよ」

ノアとオリーヴは、パンチで混ぜ込みます。


今年、参加者のリクエストで始まったハンドカイザー。焼き上がったパンの表情もさることながら、この手作業をしている時こそが、誰もが「この仕事、楽しかったんだ、本当は」ということを思い出せる瞬間なのです。会場の空気がこれでぐんと和みます。無塩バターとジャンボンブランさえあれば!

焼き上がりは、ロデヴ1コ1コを確かめて。その明石さんの背中をじっと見る参加者たち

「このオーブンは難しいけど今回のデキは気に入っている」と明石さん。
大小の穴とつややかな内相がおいしさを証明しています。パンの作り手たちがほとんどの会場で、「おいしーい」の連呼。

■ 第55回 食べて楽しむ会

夕刻16:00からは、いよいよ食べて楽しむ会です。
本日のロデヴの焼き上がり時間が多少押し気味だったため、「みなさーん、手伝って」という松成の声に、ほぼ参加者総動員で準備が進みます。裏では、食材はなんでもござれの丸菱さんの冷蔵庫から野菜類、ハム類、チーズ、オリーブ、それにお手製のディップも用意されました。焼きあがったロデヴを何とか切ろうとナイフが踊ります。
乾杯の音頭は前日から手伝ってくださったシェ・サガラの相良一公さん。スタートは会のお決まり「プレーンのロデヴ」とスパークリングで。頃合いを見て、明石さんがロデヴの特徴や作り手としての面白さ、売れ残っても絶対にロスにしないで売り切るための工夫策のレシピを次々と披露されました。このパンだからこそできるアレンジは、まさしくパンを知っている人だからこその知識と経験がものを言います。
「作り方だけでなく、パンの文化を届けに来ました」という明石さんらしいお話に続いて、松成から、このパンの故郷であるロデヴの町を訪ねた時の話、町の様子、町に伝わるパン・パイヤスの歴史の紹介に続き、最後には「来5月末から6月初旬、ロデヴツアーに行きませんか」と委員会主催ツアーもご案内しました。

帰り際、「こういう機会に恵まれて、本当に勉強になりました。質問もしやすかったし、楽しかった」「自分のお店でもロデヴの会、宣伝します」「本当にフランス、行きたいです」と親しみを込めてたくさんの方が声をかけてくださいました。
                            
乾杯のご発声は、シェ・サガラの相良さん

シャルキュトリーと白カビチーズの「クマンベール」と熟成タイプの「益城」の盛り合わせ。しかし、なにより主役のロデヴが、写真を撮る暇もなく追加しても追加しても皆さんの口の中へ。まさしくパンが主役の会でした。

話がはずむ、とは、まさしくこういう風景か。
 (報告: 松成容子)


  
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 17:10| Comment(0) | 2018年度

2019年05月27日

「技術講習会」および「食べて楽しむ会」in 東京

2019年5月20日
パン・ド・ロデヴ「技術講習会」および「食べて楽しむ会」in 東京

■ 第38回「技術講習会」開催
一年に一度だけ登場くださる技術顧問の金林さんは、ご自身のお店を奥様と二人だけで切り盛りするリテイルベーカリーのオーナーです。近年やっと週休3日にするようになりましたが、そうするとまた、講習会が入ってしまう。そんななか、小規模リテイルでも作れる「フランスパン生地から展開させるロデヴの作り方」を伝授するため、この日も千葉市は土気から、都内のカネカ食品ラボの会場まで来てくださいました。
 若者のストレートな質問にもどんどん答え、小規模リテイルのロデヴづくりとして粉1kg分の生地をフランスパン生地から取り分けて実演して見せ、さらに、せっかくだからと空き時間を使って発酵生地を入れたフランスパン生地で「バゲットの成形練習しよう」と全員で師範台に横並び。手首の返し、生地の締め方など身振り手振りで丁寧に見せてくださいました。


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「この日はプレーン、ノアレーズンのほかにオリーヴ入りも登場」



 もうひとつ、この日の目玉は金林さんの十八番の一つ、「ホップス種を使った食パン」
を題材に「種づくり、種の扱い方」についても講習をしてくださいました。
 ホップの煮汁、ゆでたジャガイモと皮付きリンゴをミキサーにかけたもの、麹、砂糖、そして小麦粉、水で作った種を継いで、継いで、この日は仕上げとして7日目の作業を実演。
 受講者はホップの煮汁をなめて爽やかな苦みを体験したり、最後の種の乳酸菌らしい芳香をかぎ、さらにそれが食パンになった時の風味の良さを体感できる貴重な会になりました。

試食にはカネカ食品様からベルギー産の発酵バターも提供され、贅沢な講習会となりました。

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ホップはぺレット(左下)を煮出します(その上)。右上はジャガイモとリンゴのすりつぶし、右下がこの日仕上がった、乳酸菌の発酵臭が豊かな種
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くちどけのよいベルギー産バターはカネカ食品様からの提供

■ 第54回 食べて楽しむ会

午後は、いよいよ食べる会です。
焼き立てロデヴは、カネカのスタッフのみなさんの手であっという間にカットされ、各台に並びます。料理を担当してくださったのは、ロデヴの会・食べるよ会員でいつもパンとの相性の良い料理を作ってくださるエドガー朋美さん。
ベーコンと野菜がたっぷりのトマトスープにはポーチドエッグとブロッコリーが加わり、全体で絶妙なバランスの塩加減。オリーブ・ド・リュック様からの協賛のミックスオリーブやコルニション、ドライトマト、大山ハム様からのハム二種類も盛大に盛り付けられました。さらにカネカ食品様からは、新発売で自然の甘みを生かしたカフェ・オ・レも配られ、エドガーさんお手製のプディングのデザートにそえられました。



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料理を説明する エドガー朋美さん

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南フランスの食文化を語るリュックさん

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ハムとチーズとパンの相性を説明する林田さん

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カネカ食品の山ア隆二さんは「ロデヴと出会って」をテーマにショートトーク

食材の紹介がそれぞれ行われたあと、当会技術顧問たちの弟分であり、いつもこの会場を貸してくださる中心人物でもあるカネカ食品の山ア隆二さんのお話がありました。
「金林さんをはじめ、偉大な先輩たちは僕らの灯台」「ロデヴは三人三様。それがロデヴかな。」「僕も石巻のベーカリーに教えたり、都内のデパートで実演したり。種さえきちんと作れば楽なパンですよ」と、新しい視点でお話ししてくれました。
 ロデヴをキーワードにパンを学び、種を知り、食材を楽しむ「食べる会」は、今回も話が尽きず、終わりを30分延長してもなお、別れがたい会となりました。
(報告:松成容子)



  
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 17:18| Comment(0) | 2018年度

2019年05月21日

技術講習会と食べて楽しむ会in神戸

2019年4月23日(火曜) 神戸
□第37回「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と第53回「食べて楽しむ会」開催

神戸では7回目となるパン・ド・ロデヴ「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と「食べて楽しむ会」を、日仏商事様の全面的な協力のもと開催しました。
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講師は当会技術顧問の仁瓶利夫さん(ラトリエ・ドゥブテイユ)。関西で1年に1回、仁瓶さんのロデヴに触れられる貴重な機会とあリ、変わらず今年もたくさんの方がご参加くださいました。
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パン・ド・ロデヴ、パン・ド・ロデヴ・オ・フリュイ、リュスティック

いつも通りパン・ド・ロデヴの仕込みとともに、1930年代のバゲットの作り方も披露されました。1930年代とは故カルヴェル教授(フランス国立製粉学校教授)が「バゲットの黄金期」と表現した時代であり、発酵時間が長く取られています。
仁瓶さんは「パン・ド・ロデヴは多加水であることが自慢なのではない。パンとしてうまいかどうかが重要」と話され、「ロデヴの魅力はイースト(パン酵母)とルヴァン(パン種)によるそれぞれの発酵のうまみの融合である」と強調されました。
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ほかには講習会の試食用に、食べる会用にと、1948年のバゲットや冷蔵発酵法のリュスティック、少量のルヴァンを入れたパン、パン・オ・ルヴァンも前日から同時進行で仕込まれていました。すっかり恒例となったパン・ド・ロデヴ生地の揚げパンは、和三盆・きな粉と甘い醤油の2通りが振る舞われました。
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パンが焼きあがったら、いよいよ午後からは食べて楽しむ会です。
午前中の参加者に加えてたくさんのお客様が見えて、総勢50名近い賑やかな「食べて楽しむ会」がスタートしました。
まずはブーランジュリーメルク(豊中市)の古山雄嗣氏による乾杯の発声で始まり、プレーンのロデヴを味わいました。
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ロデヴはほかに「フリュイ」が用意され、バゲットやリュスティック、アプリコットとクルミのリュスティックも並べられました。

料理は京都「リンデンバーム」吉田英明シェフによるシャルキュトリーの数々です。「仔羊の煮込みパン屋風」はその名の通り、パン窯の捨て火で温め直されました。ソーセージやテリーヌなどなど吉田さんの手による逸品が並びます。
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チーズはポン・レヴェックとクロタン
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さて食後は、吉田さんの出版記念のミニセミナーです。1月に出版された「シャルキュトリーの本格技術」(旭屋出版)から「女性はまず100%の人がおいしいと言う(吉田さん談)」プルド・ポークとチキンレバーのムースの作り方を、ユーモアを交えてご披露くださいました。途中仁瓶さんとの掛け合いもあり、わきあいあいとした空気が広がります。同じパンと料理を分け合った仲間(コンパニオンcompanion)を実感するような和やかな時間となりました。
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そして今回も静岡から内田さんご夫妻(創作珈琲工房くれあーる)がおいしいコーヒーを淹れに来てくださいました。
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おいしいパンに料理にコーヒーと揃い、なんとも贅沢な時間でした。

例年会場は参加者で一杯になり、「パンや料理が取りにくい」という意見があったため、今年は中央の机に料理とパンを並べて動線を少し良くしてみました。しかし結局のところこの人数には対応できず、ぎゅうぎゅうなまま。今後、取れる対応はもう参加人数の制限しかなく、でもみなさんのお顔を見ているとそうも出来ず悩ましく思います。したがって来年以降も変わらずすし詰め状態のままになってしまうかもしれません。
「今日は、一年で一番おいしいパンを食べに来ました。明日からまた1年間頑張ります!」との言葉を残して帰途につかれる会員さんをお見送りし、会はお開きとなりました。

写真:田嶋哲カメラマン
報告 : 塚本有紀
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 18:13| Comment(0) | 2018年度

2019年05月20日

「技術講習会」および「食べて楽しむ会」@ブロートハイム

2019年4月22日
パン・ド・ロデヴ「技術講習会」および「食べて楽しむ会」@ブロートハイム(東京・世田谷)にて

■ 第36回「技術講習会」開催
 朝から青空が広がる気持ちの良い4月、なんと昨年の5月から11か月ぶりにブロートハイムの厨房で技術講習会が開催されました。
 「これほど人に感動を与えるパンは100年に2~3個、出会えるかどうかでしょう」「作り手としてもパンの難しさ、面白さ、食べる楽しみを経験出来る」といい、「であれば、オリジナルに敬意を払い、無意味な手抜き、無手勝流のアレンジはしないように」というメッセージが書き加えられたレシピが配られて、講習会は始まります。
 ルヴァンの仕上がり具合、加える量、そしてミキシングの加減、パンチのタイミングと加減から焼成まで、食い入るような参加者の目つきと鋭い質問に囲まれながら、この日も「プレーン」のほかにくるみ入りの「ルヴァン・ノア」、「ロデヴ・フリュイ」、そして昨年から登場してすっかり定着した「パン・オゾリーブ」の4種類が焼きあがっていきました。


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途中、明石さんが近年仲間に勧めている「カイザーゼンメルの手成形」をみんなで実習する一コマもありました。
一人3~5個ずつ、初めての人もそうでない人も「むずかしい。けど楽しい」といいつつなんとか成形。窯に見送るときは初めてパンを焼いたときのドキドキを思い出すほどです。焼き上がりを見て「やっぱり、うまくいかないなあ」とつぶやく受講生たちに明石さんは「形のいい悪いより、ひとつひとつの顔に味があるじゃない。それがいいじゃない」と、手成形の良さを繰り返していました。

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昼食は、そのカイザーにナイフを入れてバターを塗り、玉ねぎ、チーズ、ハムを挟んだシンプルサンド。「シンプルなのに、お、お、おいしい」と、感嘆の声がわき、ロデヴの焼き上がり前とはいえ、すっかりお株をとられそうな勢いでした。

 
■第52回 食べて楽しむ会

この日、実は休業だったはずのブロートハイムにほぼ全スタッフが出勤。朝からメンバーが多いなあ・・・と思っていたら、なんと作るお手伝いだけでなく、ほとんどのスタッフが「食べる会」の参加者だったのです。
テーブルに並んだのは、ロデヴのプレーンと、アレンジ3種のほかに、さきの手成形のカイザーゼンメル、そして7種の穀物を使ったドイツパンの「ズィーベンコーンブロート」。

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乾杯の音頭は、高山から駆けつけてくださったトラン・ブルーの成瀬正さんにお願いしました。



いつもはブロートハイム併設のお店「カフェ・ゼーバッハ」の中の家具を外に出したり、片づけたり、水を運んだりパンを切ったりと裏方に徹している方々が、この日限りは一般の方に交じってお客様の立場です。でも、実技講習を手伝ったコックコートのまま、ちょっと戸惑いながら座って、ロデヴを食べながら話をし・・・でも、やっぱり周囲に気を使いながら・・・・。
いつもお客様をもてなすところに自分たちが座ると落ち着かなかったかと聞いてみたら
「めちゃくちゃ楽しかったです」。後日たずねて行った時も、「みんな、あの日はとても楽しかったって言ってます」と、店頭で笑顔がよみがえりました。


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パンが作れるからこそ、作り手にも食べ手にもなれ、両側の感動が体験ができる。そして日々、厳しく学んでいる食べ物のおいしさを、腰を掛けてゆったりと体験し、周囲の人の笑顔も見られるというのは、これからのパン人生に鮮明な記録を残したことでしょう。
ブロートハイムのいつものサラダやチーズ、シャルキュトリーの皿はあっという間にからになり、贅沢なロックフォールたっぷりの絶品スープも大好評の会でした。

(報告:松成容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 18:25| Comment(0) | 2018年度

2019年04月13日

技術講習会と食べて楽しむ会in名古屋

2019年3月26日(火)
第35回「技術講習会」と第51回「食べて楽しむ会」開催
春も近い穏やかなお天気の3月26日、今年も名古屋でのイベントが行われました。今回で3回目の開催を快くお引き受けくださったのは名古屋コニュニケーションアート専門学校です。
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同校の学生さんも2名参加され、 早朝より、講師の仁瓶利夫さん(アトリエ・ドゥブテイユ)による講習会が始まりました。参加者は東海地方を中心として、関西、北陸からもいらっしゃいました。「これ一冊でわかる パン・ド・ロデヴ」の本をたまたま本屋で見つけ、「むむ、この本は何か違う世界のニオイがする」と感じたことから、この会に参加してくださった方もあり、うれしい気持ちになりました。

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いつものことですが、食い入るように仁瓶さんの動きを目で追う参加者の皆さん。


ロデヴが焼けました。プレーンの他には、クルミ入りとアプリコットとクルミ入りも。
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ほかにも3時間発酵のバゲット、リュスティック、パン・オ・ルヴァンと、バラエティ豊かにパンが焼き上がっていきます。
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こちらは恒例の揚げロデヴに和三盆、そして甘口醤油をからめたものです。
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次から次から参加者の手がでて、あっという間に減っていきました。

午後の食べる会は、眺めの良い8階の会場に場所を移して行われました。今回の料理をご用意くださったのは、岐阜のビストロ「オグテイ」の小椋雄司さんです。じつは昨年、一昨年と料理を担当してくだったフチテイの泓(ふち)さんはお店の移転のため、今回はお弟子さんにあたる小椋さんが奥様とスタッフの方と岐阜から来てくださったのです。
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プレートには、ブランダード(塩ダラとじゃがいものペースト)のグラタン、テリーヌ、にんじんのサラダが並び、パンもワインも進みます。生ハムの骨で取っただしを使ったスープには鴨のコンフィも入っていて、こちらもまたとても味わい深いものでした。
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チーズはカマンベール、ミモレットにフルム・ダンベール
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美味しいものにお腹も心も満たされたところで、仁瓶さんのフランスのパンについてのセミナーがスタートしました。
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この間に内田一也さん(静岡・創作珈琲工房『くれあーる』店主)が、カフェ科の学生のサポートでおいしいカプチーノを入れてくださいました。

世間には「粉の風味」という表現があるが、もし本当に粉の味がするなら、それは生焼けということ。フランス語でノワゼット(ヘーゼルナッツ)の香りはよいバゲットに対する表現である。誰かのブログでフランスパンのことを「蜂の巣状の内相」と誉めていたが、蜂の巣は整列しているのでフランスではよくない例えになる。バゲットは、皮のおいしさと香りは焼くことによるメイラード反応から生まれ、切ったときの中の香りは発酵によるものである。
よいリュスティックは自然に気泡が上を向くものであり、内側のクリーム色は生地を酸化させていない証拠である。気泡と気泡の間が詰まっているのは良くない。リュスティックは膜厚にはなるが、詰まってはいけない、などなど、パンの見方や世間に広まっている間違いについての話しがあり、参加者は興味深く聞き入っている様子でした。

朝から学校の2階から8階までを行ったり来たりしているうちに、あっという間に会は終了時間となりました。今回も全面的にご協力くださいました専門学校の先生方、生徒さん、前日の仕込みからお手伝いくださいました皆様方、まことにありがとうございました。「また名古屋で続けてくださいね」の声を残して、参加者はそれぞれの帰途につかれました。
報告:塚本有紀
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 20:01| Comment(0) | 2018年度

2019年02月25日

食べて楽しむ会@ブロートハイム

2019年2月13日
パン・ド・ロデヴを食べて楽しむ会@ブロートハイム(東京・世田谷)にて

■ 第50回「食べて楽しむ会」開催
美味しいパンを、テーブルごとに自分たちで切り分けて、合う料理と一緒に食べて、話をして…本当にただそれだけの「食べて楽しむ会」なのに、そしてブロートハイムではすでに13回めなのに、どうしてこれほど盛り上がるのか、というほどわんわんとにぎやかな会が、無事終わりました。
みんな、知り合い? いえいえ、今回は初参加者が4割もいらっしゃいました。それでもアッという間に打ち解けられたのは、まさに美味しいものの力でしょうか。
今回も満員御礼で、キャンセル待ちの方が何名もいらっしゃいましたが、結局キャンセルは出ず、ご案内できないままでしたこと、お許しください。
いつもぎゅうぎゅうになるブロートハイムの「カフェ・ゼーバッハ」。この日は店内の家具やワインセラーをスタッフの方がみんなで外に運び出し、終わったらまた中に。「ロデヴの会では毎回のことですから、平気ですよ」と、すっかり慣れた対応には心から感謝しています。
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この日のロデヴはいつもの「プレーン」にクルミのローストをあわせた「ルヴァン・ノア」、自然の甘さが際立ってデザート不要にしてしまう「ロデヴ・フリュイ」はグリーンレーズン、オレンジカット、クルミのロースト入り。
さらに最近登場した「パン・オゾリーヴ」は、オリーブ入りの新顔ロデヴとしてすっかり人気者の座を仕留めています。
「でも、このおいしさは、オリーブ・ド・リュックさんのオリーヴじゃないと出ないんだよ」とは明石さん。グリーンオリーブのアンチョビ風味が絶妙な味と風味を出すのです。
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南フランス生まれのリュックさんは、この日、オリーヴのほかにオリーブオイルとロデヴとの相性にも「同じ郷土のものを」と熱弁をふるっていました。
さらにリュックさんのお嬢さん、ドゥマンジュ・ファビエンヌ萌さんは、キャロットラペと根セロリをレモンマスタードで和えたサラダをご提案くださいました。
スープは、ロデヴの町から近いロックフォール村のブルーチーズ、ロックフォールを贅沢に溶かし込んだ絶品。「さすがに、郷土が近いとあうね」と南フランスの食文化を堪能した夜になりました。
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そして、この夜のもう一つの話題がドイツパンでした。
「やっぱり手成形がいい」と明石さんおすすめのカイザーゼンメルや、ドイツでマイスターを取った原田良平さんの講習会で明石さんが気に入ったというヒマワリの種の入った「ゾンネンブルーメンブロート」も並び、パンの世界はさらに奥行きが出ました。たまたま来日していたドイツで話題のパンブロガーのルッツ・ガイスラーさんも「こういう会、ドイツでもすればいいのに」と楽しんだご様子のコメントを残してくださいました。

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(報告:松成容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 19:17| Comment(0) | 2018年度