2017年10月17日

パン・ド・ロデヴ技術講習会&食べて楽しむ会in京都

夏の名残の暑さも厳しい8月下旬、京都麻袋のラボをお借りして第28回「技術講習会」および第40回「食べて楽しむ会」を開催しました。

講師は3年ぶりとなる京都「たま木亭」の玉木潤氏。そして当会技術顧問の仁瓶利夫氏もゲストでかけつけました。

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参加受付当日にほぼ満席状態、という人気を博する玉木氏。

朝9時から始まった技術講習会では、その玉木氏の技術を自分の目で確かめたいと意欲的な参加者のみなさんに、玉木氏は限られた時間の中で、技術のみならず、経営という面からの貴重なお話もしてくださいました。

玉木氏ならではの味のしっかりした、旨味が押し寄せてくるようなパン・ド・ロデヴ。
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ずらっと並んださまは圧巻です。
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ロデヴのバリエーションとしてマンダリンオレンジとクルミを加えたフリュイ。少し大きめにカットされたオレンジがロデヴの生地と好相性でたまらない美味しさです。

また、ロデヴの生地をクロワッサン生地に張り付けたクーニャマンは、バリッと音がするほどパリパリの食感に驚かされます!

さらにもう1つ披露してくださったのが、クロワッサン生地の上にロデヴの生地を重ね、さらにくるみをふんだんにのせて平らに伸ばした菓子タイプのもの。
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「ロデヴはたくさん仕込んだほうがおいしい。しかしそれだけにならないように、その生地を派生させる。すると、無駄がなくなると同時に相乗効果でさらにおいしいものを作り出すことに繋がる」と玉木氏は話されました。
参加者のみなさんも、そのアイデアの斬新さとおいしさに感嘆の声を上げずにはいられない様子でした。

午後からは気温の上昇をものともせず、参加人数も増えてスタッフ含め総勢57名で「食べて楽しむ会」が始まりました。
前日にモンゴルから帰国したばかりの松成理事も、スーツケースを手に駆け付けてみなさんにご挨拶。


今回、玉木シェフのロデヴに合わせたお料理を用意してくださったのは京都のシャルキュトリー リンデンバウム、吉田英明シェフです。
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ハム、パテ、リエット
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また、フランスの古い地方料理の本から再現したという、エスカルゴとハム、ホウレンソウなどを煮込んだエスカルゴのロデヴ地方風という珍しい料理もふるまわれました。

食べ進めるほどに美味しさを感じられる一品として、ジャガイモの代わりにロデヴをおろして使ったブランダード。
どれもこれも美味しすぎて、さらにロデヴがすすんでしまいます。
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今回の目玉は、吉田シェフによる「パン屋さんで作れるリエットとテリーヌ・ド・カンパーニュ」講座です。経験豊かなプロならではの説明の後には、熱心なみなさんから質問が飛び交っていました。


会の終了後、残された「作り手の思いとは、パンのうまみに比例するものだと」感じた」、また「天才玉木さん、と呼ばれる理由を実感した」などの、みなさんからの感想を通して、改めて玉木さんの偉大さを再確認した一日でした。

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今回、会場をご提供くださった株式会社京都麻袋のみなさま、パンや料理に合うジャワティーをご提供くださった大塚食品さま、準備等ご協力くださいましたみなさまのご協力のもとに素晴らしい会となりましたこと、厚くお礼を申し上げます。    
              (報告:有吉能子)

posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 16:23| Comment(0) | 2016年度

2017年09月12日

パン・ド・ロデヴ講習会と食べて楽しむ会in佐賀

2017年09月05日
「技術講習会」と「食べて楽しむ会」in 佐賀

ロデヴの会 活動報告
2017年9月5日(火曜) 佐賀
第29回技術講習会と第41回食べて楽しむ会 開催


夏の暑さが行きつ戻りつしていた9月初旬、九州は佐賀でロデヴの会を開催しました。講師の金林達郎さんと事務局2人は「初佐賀」にワクワク。佐賀空港から街中までは見渡す限り平らで広い農地が広がり、街は静かに落ち着いた趣で、とても暮らしやすそうなところです。

今回、受け手となってくださったのは、地元で10店舗のベーカリーと4店舗の洋菓子店、そしてレストランも営む「むーらんるーじゅ」の石井利英社長。素材にこだわりたくて、近年、自らの手で平飼い養鶏を始めたとの話には仰天してしまいました。

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今回の会場となる石窯ベーカリー「むーらんるーじゅ夢咲店」&レストラン「サーグラ」は、JR佐賀駅から車で数分ほど離れた静かな住宅街に建ち、オープン前から人が並ぶ人気店。到着した9月4日は、営業中の店に裏からおじゃまして、翌日の準備を兼ねて社内スタッフのミニ講習会。そして翌5日(火)は、いよいよ第29回技術講習会と第41回目の食べて楽しむ会です。

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今回はパン・ド・ロデヴのほかに、「いいタネは酸っぱくないんだ」という実体験のためにと「ベルリーナ・ラント・ブロート」、そして製パンの基本を一から見直すためにと「イングリッシュブレッド(食パン)」もテーマでした。参加者に積極的に生地にさわらせ、丸めさせ、その動作の意味を説明する。参加者はドキドキしながらも、一時も目が離せない講習会でした。

金林さんのロデヴは、フランスパン用に仕込んだ生地から一部をとりわけ、塩、ルヴァン、水を加えていく「小さな店でも、少量でも作れること」を最優先にした製法です。何度めかの講習会参加だったベーカリーの方が「今日のを見て、やっとうちでもロデヴが焼けると思ってうれしくなりました」。



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パテにハム、ソーセージにスープがあれば・・・
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熊本産ミルクから生まれたチーズの数々    

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乾杯の音頭をとる丸菱の田口さんと、講師の金林さん

午後14時、いよいよ焼き上がったロデヴを囲んで「食べて楽しむ会」の始まりです。
いつもながら「パンが主役の会ですから」「まず最初に、ロデヴはプレーンだけの味から体験してください」と、事務局・松成が声をかけ、待っていただいたところで乾杯。ご発声は、この会の実現のために2年の時を費やして準備してくださった丸菱の田口洋一郎さんでした。
お料理は石井さんの「サーグラ」が用意してくださった3種類のスープにフレッシュなサラダ、丸菱さん協賛のシャルキュトリーの数々にスモークサーモン、さらには熊本のミルクだけで作るチーズの数々。そのほか日仏商事、日本製粉、日清製粉、大陽製粉各社様よりたくさんの協賛のもと、焼きたてロデヴのプレーンのお替りがひっきりなしです。

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途中、このパンを知って以来、独立するときにはぜひ作りたいと思っていたという金林さんが、夫婦だけで回すミニベーカリーでもレギュラーの座を守ってきたロデヴの魅力、生かし方を話し、続いて事務局の塚本さんから南仏ロデヴの町のこと、パン・ド・ロデヴの歴史、今日の日本にまで来た経緯などをお話すると、皆さんは「そうだったのか」と大いに納得されました。

参加者は、去る7月の熊本の展示会で初めてこのパンに出会って感動したのでと友人を誘って
長崎から来られた方、作り方が気になってと大分、熊本から来てくださった方。もちろん地元の佐賀、お隣の福岡からもたくさんの方がお見えになりました。
「パンの美味しさが、突き抜けています!」「パン職人の方々の意識の高さを感じました」
とうれしい感想をいただき、ファンがまた新しい場所で増えました。

会場をご提供くださったむーらんるーじゅ石井社長、ご縁を結んで全面的にバックアップしてくださった丸菱の田口さん、またお手伝いに熊本から来てくれためるころの原田雅之さんとカネカの山崎隆二さん他、たくさん方々のご協力、心より感謝いたします。ありがとうございました。

(報告:松成容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 16:16| Comment(2) | 2016年度

2017年08月03日

熊本盛り上げ隊パート3

「熊本盛り上げ隊パートV」に行ってまいりました。


7月4日(火)、5日(水)と、熊本県益城町の「グランメッセ熊本」で開催された【丸菱 食品機械と原材料 総合展】に行って参りました。前夜から近づいていた台風は4日朝のオープン時間に合わせるかのように現地を直撃。風も雨もまさしく【嵐】。窓越しに見える木々は、強風にへし曲げられ、街路樹や電信柱がいくつも折れていると、入場者の方々から聞きました。
それでも中は大賑わい。「パン・ド・ロデヴ」のブースでは、前日から焼いていた在台湾会員の野上智寛シェフのロデヴをリベイクして試食していただきました。
さすがに皆さんプロだけあって、手を伸ばすのは「何もつけないプレーンなロデヴ」。試食して「うあぁ、うまいっ」。好調な滑り出しでした。
なお、当会から出向いた隊員は、作り手に明石克彦氏、大橋哲雄氏、試食の呼びかけ人は事務局の塚本有紀と松成容子でした。

<今回は、(株)丸菱さんの展示会場内で、ロデヴをPRしてきました!>

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会場は、地震後の全体復活オープンを7月1日に果たしたばかりの「クランメッセ熊本」。数日前にはジャニーズの「嵐」が来たと話題になっていました。

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明石さんは、別のコーナーで「シュトレン」の講習会とダブルの受け持ち。
大橋さんは、プレーンのほかにマンダリンオリエンタル東京内でレストランに出しているというオリーブ入りロデヴも披露。人気のため2日目はさらに増産体制。
隣の大陽製粉さんのブースの窯をお借りしての実演でした。

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焼き上がったロデヴが棚に並ぶのは一瞬。あっという間に試食に、お土産に、と手が伸びていったのです。

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松成と塚本は、試食作りに追われっぱなし。
スライスして、希望者にはバター、ベビーリーフ、ハム、チーズを乗せると色合い美しくかわいらしいオープンサンドの出来上がり。昼時間になるとしばらく人だかりが・・・・。「それでも、これ、パンがおいしいからおいしいんだわ」という声を聞いて、ニンマリしたことです。

チーズは、世界チーズ商会さんから「プチブリー」を、株式会社マースさんからは、九州産のミルクで6か月熟成させた「益城」という甘味とうま味が濃厚なセミハードタイプの協賛をいただきました。

ロデヴの認知度は思ったより高く、プロのベーカリーの方は、試食して味を確かめ、資料を集め、作り手に質問。「うちもやってみたんですけど、こんなふうに焼けない」「やりたいんですよね」
また、専門学校の生徒さんらしき若い方々は「え、え、なに、なに、これ。おいしいっ」「あっちで、すごくおいしいフランスパンやってるって聞いたから来ました、ここですか」とどんどん笑顔が広がりました。
専門学校の先生方ももちろんご存知。じーっくり資料をめくり、味を確かめうなづいていました。

9月5日の佐賀開催のご案内にも反応は高く、早々に予約も入ってきています。


5月の仁瓶さんの一人盛り上げ隊、そして今回とあわせて、ロデヴの会員の皆様にはたくさんのご寄付や協力をいただきました。現地から何かお返しできるものが送れないかと検討しましたが、大騒ぎの忙しさの中、対策が取れず、この報告文を持ってお礼とさせていただきます。本当にありがとうございました。また、今秋、あるいはそれ以降も引き続き、熊本、そして今心配の絶えない九州になにかできないか、考え続けていくつもりです。皆様からのご支援の残金は、そのときの活動にも反映していきたく思っています。








<あの地震から1年、熊本のいまを見てきました>

熊本入りした7月3日は晴天。飛行機の眼下の景色からブルーシートが減り、手入れの行き届いた鏡のように光る水田と、森の力強い緑がまぶしく目に入りました。
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空港から最初に向かったのは、今回の舞台を提供してくださった益城町の(株)丸菱の本社。入れなくなった社屋脇のプレハブで懸命に仕事をしている方々の姿と、窓に貼ってあった「がんばるばい熊本」の文字には胸打たれる思いでした。

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その後、昨年の大被害からそれでも立ち上がると宣言した南阿蘇の「めるころ」へ。昨年7月の「熊本盛り上げ隊」の置き土産か、ハード系のフランスパンやライ麦の入ったドイツパンなど、食事パンが増えていました。人の往来はGWこそ地元の様々な催しで賑わったものの、平日は厳しいとか。

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熊本市内からの道は刻々と改修されています。でも肝心の「阿蘇大橋」の再開通には5年はかかる。ただ、その代替えとして小さいながらも「長陽大橋」が今年9月に出来ると聞きました。この橋が完成したら、ぜひ大々的にニュースにあげて客足を呼び込んでほしいものです。

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車を走らせていると、突然目の前に山崩れのあとが。地震の爪痕には、いたるところで出会いました。現地の方々はこれを日常としてくらしていらっしゃる・・・。

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大きな音を立てて落ちた阿蘇大橋。この日も復旧のために、向こう岸でたくさんの人と重機が動いていました。


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緑の並木が続く東海大学キャンパス入り口。その向こうに取り壊しを待つアパートが見えます。


市内の「熊本城」は、復旧工事の様子も観光資源にして積極的なアピール。頼もしい!!
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夏休みと言わず、秋休み、三連休にはぜひ、熊本をたずね、出来ることなら車でも走ってみてください。
熊本の皆様が、一日も早く安らかな気持ちで暮らせる日が来ることを願ってやみません。                (報告 松成 容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 19:46| Comment(0) | 2016年度

2017年05月31日

食べて楽しむ会@能登

ロデヴの会 活動報告
2017年5月9日(火) 能登・門前町

□第39回「食べて楽しむ会」開催
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会場となったレストランふらんじゅ。右手前がワイナリーの建物、さらに右奥にパン工房


 第39回の「食べて楽しむ会」を能登・輪島市門前町のレストラン「ふらんじゅ」にて開催しました。講師は仁瓶利夫さん(ラトリエ・ドゥブテイユ)です。ここは海に面した傾斜地を切り開き、ぶどうの木を植え、育てたぶどうからワインを作り始めたハイディワイナリー併設のレストランです。1年前に完成し、パン工房もできました。オープン時に仁瓶氏がパンを指導に行ったことから、今回の開催となりました。参加者は各地から集まった当委員会会員だけでなく、能登の飲食関係者などたくさんの方がおいでくださり、30名を超えました。
 レストランは全面ガラス張りで、はるかかなたまで日本海が見渡せます。また眼下にはハイディワイナリーのぶどう畑も広がり、まさしく絶景! 別天地に来たような心持ちになりました。

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仁瓶さんによるパン・ド・ロデヴ、パン・ド・ロデヴ・フリュイ、パン・リュスティック、1930年代のバゲット、パン・オ・ルヴァン(丸形)

 さて代表理事松成の挨拶のあと、仁瓶さんがパンについて説明し、齋藤壽さん(美瑛料理塾/ふらんじゅ料理顧問)が乾杯の音頭を取ってくださいました。(齋藤さんはこの日のために北海道の美瑛からかけつけてくださっています。レストランの場所の選定、設計の段階からこのプロジェクトに関わり、ようやくここまで来たと感慨深げでした)。そしていつものごとくパンだけをじっくり味わう時間です。
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「今日は大きなパンを囲み、仲間とともに分け合って食べる喜びをぜひ味わってほしい」と話す仁瓶利夫さん

 料理は松田美穂子シェフ率いる「ふらんじゅ」のスタッフが準備してくださいました。
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レストランから車で5分のところで飼育されている七面鳥を使ったバロティンヌ(詰め物をした鳥の冷製)、漁港から揚がったばかりの魚を使ったサラダ、イワシとじゃがいものガレット、鯖のクール・ブイヨン煮、近隣の野菜を使ったピクルスなど、能登産の豊かな食材がふんだんに使われた料理でした。また3年前の神戸での「パン・ド・ロデヴを楽しむ会」の際に松田シェフが再現した「仁瓶家のおから」が今回再び登場し、参加者を喜ばせました。
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能登産の食材をふんだんに使った料理の数々。スタッフがきびきびと、楽しげに準備、サービスしてくださいました。



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 食事のあとにはまず松田美穂子シェフが、齋藤さん、仁瓶さん、吉田英明さん(京都「リンデンバウム」)を紹介し、それぞれの方とのつながりについて話されました。そしていよいよトークショーです。齋藤さんが「料理王国」を創刊された頃の話しに始まり、三氏がそれぞれの仕事に傾ける思いや、昨今の食業界事情についての討論が繰り広げられました。参加者(料理人)からの「あなたにとって『おいしい』とは何ですか?」との難しい質問を受けて展開された話は、各氏の職業観や人生論にも通じる話であり、参加者を深く頷かせるものでした。
 最後にハイディワイナリー代表の高作さんよりご挨拶があり、余韻を噛みしめつつ、日本海に落ちる夕日を背景に散会しました。

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たくさんの方々のご縁と協力で会が実現しましたこと、感謝の思いでいっぱいです。心に残る会をありがとうございました。
(報告:塚本有紀)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 14:40| Comment(0) | 2016年度

2017年04月21日

技術講習会と食べて楽しむ会 in東京ブロートハイム

ロデヴの会 活動報告
2017年4月17日(月曜) 東京・世田谷

□第22回「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と第38回「食べて楽しむ会」開催

若葉が朝陽にきらきらと輝くきもちのよい4月17日、「本日定休日」と看板の置かれた世田谷区ベッカライブロートハイムの奥の厨房では、熱気あふれる技術講習会が繰り広げられました。
初めてこの厨房に足を踏み入れた参加者は、厨房の機器、道具、配置ひとつひとつに込められた思い、その説明にため息をつくことしきり。
「パン作りは人と比べなくていい。自分のおいしいと思うパン作ればいいんですよ」という明石さんの言葉に、たくさんの参加者が大きくうなづいていました。


 2017_0417明石ロデヴ0023.jpgベッカライブロートハイム。右の棟がお店、左の棟がカフェ・ゼーバッハ
  2017_0417明石ロデヴ0025.jpg二つの建物の間に屋根が出来ました。なんと、明石さんとお兄様の手作りです





20170417_095144.jpg20170417_104346.jpg 生地にもさわって、さわって、と促す明石さん。




この日のアイテムは以下の3つでした。
パン・ド・ロデヴ(プレーン、ノア、フリュイ)
ラウゲンブレッツェル・・・・生地作りの考え方がロテヴと対極にある事例として
パン・ド・セイグル・・・・・・ルヴァン、種の面白さを語る事例として


2017_0417明石ロデヴ0031.jpg ロデヴのなかに、ナマコ形のパン・ド・セイグル(ライ麦65%)が2本。
20170417_133026.jpg ラウゲンブレッツェル


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夕刻16:30からは「食べて楽しむ会」の始まりです。
当会のお約束どおり、乾杯の時にはまだ、パンしかテーブルにありません。
「今日はロデヴを2回仕込みました。焼きたてが、いま程よく冷めて、まさしく冷めたてです。まずは、プレーンのロデヴからどうぞ」と明石さんの発声で乾杯です。


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続いて、根セロリの冷製スープ、ロデヴのチーズ(グリュイエール&マリボー)トースト仕上げ、きゅうりとトマトのサラダ、チーズの盛り合わせ、大山ハム様からは5日間かけて塩を塗りこんだという厚切りの熟成乾塩ベーコン、プリッと触感の楽しい粗挽きウインナーソーセージの協賛をいただき、家庭での失敗しないウインナーの温め方も営業担当の水野さんからお話いただきました。
明石さんからはロデヴにバター、ライ麦パンにはマスカルポーネとブラックカラント(黒スグリジャム)がサービスされました。

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2017_0417明石ロデヴ0021.jpg中村屋総料理長と若手女性パン職人さんの会話も弾んでいました
2017_0417明石ロデヴ0034.jpg 初対面でも会話が弾むのは、パン屋さん同士だから? ロデヴがおいしいから?
2017_0417明石ロデヴ0032.jpg 「このロデヴには明石さんのお人柄が出てるわね」「ここに来ると、いろんな食べ方がわかって、いいのよねえ」「パンの仲間って、いいなあ」


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最後に、明石さんの新刊「パン屋の仕事」の本作り裏話があかされました。
「いままで忙しいばかりで出来なかった自分のパン人生40年の積み重ねを、本にすることでやっと整理できました。でも、本になる頃に改めて、まだまだ書ききれてなかったことにも気がつきました。それはこれから言葉で伝えていけたらな、と思っています。」

 熱の入ったトークショーの後は、本のサイン会。いつしか降り始めた雨にも負けず、お土産のパンとサイン入りの本を胸に抱え、皆さん笑顔で帰路に着かれました。
                          (報告 : 松成 容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 19:20| Comment(0) | 2016年度

2017年04月20日

技術講習会と食べて楽しむ会in神戸

ロデヴの会 活動報告
2017年4月11日(火曜) 神戸


第21回「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と第37回「食べて楽しむ会」開催

春の嵐が吹き荒れる日。神戸では5回目となる「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と「食べて楽しむ会」を、日仏商事様の全面的なご協力のもと開催しました。講師は当会技術顧問の仁瓶利夫さん(ラトリエ・ドゥブテイユ代表)。関西での1年に一度の仁瓶さんのロデヴに触れられる貴重な機会です。
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手前はロデヴのフリュイ、奧は長方形のロデヴ
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ねじったタイプのロデヴ

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いつも通りパン・ド・ロデヴ、リュスティックの仕込みとともに、1930年代バゲットの作り方も披露されました。
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1930年代バゲットの内相


今回の仁瓶さんのパン・ド・ロデヴを使った新作は名古屋で初披露された揚げロデヴです。ロデヴの端生地を長いまま油で揚げ、熱いうちにハサミで切って抹茶と和三盆やきな粉と和えたものです。少しむちっとした食感になり、子供時代に食べた揚げパンとはまた違った、洗練された新しい食べ物に。

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抹茶味ときな粉味の揚げたロデヴ



パンが焼きあがったら、いよいよ午後からは食べて楽しむ会です。
午前中の参加者に加えてたくさんのお客様が見えて、総勢40名を超える賑やかな「食べて楽しむ会」がスタートしました。


 まずはじっくりとパンを食べる時間です。焼き上げられたパンのうち、まずパン・ド・ロデヴとパン・リュスティックが配られ、その色の違い、香りの違い、味の違いを各自がゆっくりと確かめます。次にバターをつけて。
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「今日は大きく焼いて共有するパンのおいしさを堪能して帰ってください」と話す仁瓶さん

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 パン・ド・ロデヴ・オ・フリュイ、1930年代のバゲットも次々に並べられました。
「日本ではスーパードライのビールが流行しキレが求められましたが、俺はパンにはキレはもとめていない。余韻を求めている」と仁瓶さん。頷く人が多くいました。



 
 さて今回の食べる会には、京都のシャルキュトリ「リンデンバウム」吉田英明シェフのシャルキュトリが届けられています。
 鴨のリエット、豚のリエット、パテ・ド・カンパーニュ、コーンビーフバターにスライスソーセージ各種など、吉田さん特製の逸品が並びます。参加者の興味をそそったのは、まずは「藤右衛門邸の桜の塩漬け入り」燻製ソーセージ。ふわっと桜が香り,驚かされます。「賀茂鶴酒造の酒粕と水尾の柚子入り」の爽やかさ、「一休寺納豆とぶどう山椒のソーセージ」のパンチあるおいしさにも歓声があがりました。
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 さて今回の食べる会の特別セミナーは、静岡でコーヒー店「くれあーる」を営まれる内田一也さん(国際品評会「カップオブエクセレンス」国際審査員/日本スペシャルティコーヒー協会ローストマスターズ委員会委員長)のコーヒーセミナーが行われました。

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内田一也さん


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題名は「仁瓶さんに学ぶ 美味しい珈琲への道」です。仁瓶さんと内田さんは自転車繋がりの古くからの友人ですが、分野は違えどもともに食の先端に携わられ、見識や哲学には相通ずるものが多々あるようです。
 まずは日本ではコーヒーの淹れ方に重きがおかれるが、実は豆の質で95%決まっているという話しには全員が驚きました。またよい豆なら淹れてからもおいしさは長く保つもので、3時間くらいポットに入れておいても問題ないはずとのこと。ほかには各国事情や最近のサードウェーヴとは何か、豆の買い付け方、コンテストでの評価の仕方(淹れてから40分ほどたったものでないと、正しい評価は下せないものなのだとか)などなど、初めて聞く話ばかり。奥様の村松亜喜子さんも静岡から駆けつけてくださり、食べる会の間中、ボリビア産、XX産、ブラジル産など数種のおいしいコーヒーを淹れてくださいました。参加者からも非常に興味深い講座だったとの感想をいただきました。

 内田氏は「仁瓶さんは、フランスパンの探求のために自分自身の足で様々な場所に出向き、真摯な姿勢で研究してきた。そしてその結果を本国にフィードバックできる、希有な存在」と語り、自分もまたその姿勢に感じるところがあると述べられました。「今日みなさんは、おいしいパンの幸せの余韻も感じられるのではないか」と締めくくられました。
 美味しいパン、上質なコーヒーとシャルキュトリという3つの食のコラボは、同席した方々との楽しい時間が揃って、さらに素晴らしいものになりました。幸せの余韻を実感しながら、参加者は帰路につかれたのではないでしょうか。
(報告:塚本有紀)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 19:31| Comment(2) | 2016年度

2017年04月15日

食べて楽しむ会@ブロートハイム

ロデヴの会 活動報告
2017年3月21日(火) 東京・世田谷

第36回「食べて楽しむ会」開催
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今年度初の世田谷・ブロートハイムでの「パン・ド・ロデヴを食べて楽しむ会」が行われました。最近、お店とカフェの間にあらたに作られた屋根は、店主明石克彦さんの手製。当日はすでに暖かいはずとふんで、屋根付きの外にも席が設定されていたのですが、あいにくの小雨となり、全員店内へ。少々ぎゅうぎゅうの座席となりましたが、毎回定員を超えるため、これもまたいつものことかもしれません。
刊行されたての明石さんのご本「パン屋の仕事」(旭屋出版)は当日、あいにく4冊しかなく、希望者の大じゃんけん大会で食べる会がスタート。いきなり大盛り上がりになりました。運良く権利を勝ち得た人は明石さんのサインも貰い、大喜びです。
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 ブロートハイム店主で本日の講師の明石克彦さんは「今日は食べる会の時間に合わせて12時半に焼き上げたものとその後に焼き上げたものと2通りあります。この二つの焼き上がりはちょっと違うけど、ともに出来は上々。今日はパン・ド・セーグルも用意しました。ぜひゆっくり味わってみてください」と話されました。
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準備されたご馳走の数々。きゅうりとトマトのサラダ、ハム類の盛り合わせ。

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チーズは、明石さんが大好きだというピエ・ダングロワ、カマンベール、マリボーの3種。スープ・ド・ポワソンとマッシュルームのスープも用意されました。


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 こちらはオリーヴ・ドゥ・リュックのリュックさんとお嬢さんのファビエンヌさんがご用意くださったペースト類とドライトマト。リュックさんは「ロデヴの町のあるエロー県のオリーヴ油も用意しました。南仏はバターはあまり使わない。パンには、おいしいオリーヴ油もぜひ、どうぞ!」とご挨拶されました。毎回のことながら、ファビエンヌさん作のペーストは参加者の大絶賛を浴びていました。



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 会の後半には、参加者の自己紹介が行われました。写真は台湾からわざわざ来日された苗林実業のお二方。「シンプルでおいしい明石さんのパン・ド・ロデヴは、料理ととても相性がよく、今日は感動しました!」と話されました。ご参加くださった新宿中村屋の二宮総料理長は「同じ食べ物の作り手として、明石さんのお話しを興奮しながら聞いていた」と話され、昔、中村屋では種を壺の中で育て管理していた人のことを「壺師」と呼んでいたことや、よい種を壁にぶつけておき、翌日お湯で戻して使っていたことなど興味深いお話を聞かせてくださいました。
 また今回は徒歩圏内から参加された方が5名もあることが判明し、会の最後には代表理事松成が挨拶で「歩いて来られる人が多いのは素晴らしい。地域の人がどれだけ来てくれるかはとても重要。お客さんとのコミュニケーションによってロデヴも育てられていくもの」と述べました。

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 すぐにまた4月には明石さんの講習会と食べる会が予定されています。4月の再会を口々に誓いながら、会はお開きとなりました。
報告:塚本有紀

posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 21:09| Comment(0) | 2016年度

技術講習会と食べて楽しむ会in名古屋

ロデヴの会 活動報告
2017年3月7日(火) 名古屋

春まだ浅く、冷たい空気がピンと張り詰めた3月7日、名古屋の中心地にほど近く、緑豊かな白川公園に面した会場で第20回技術講習会と第35回食べて楽しむ会が開催されました。
公園
場所をご提供下さったのは、名古屋コミュニケーションアート専門学校です。

名古屋での開催は初めてとあって、東海地区から初参加の方も多く、また関東および関西からもたくさんの方が足を運んでくださいました。

早朝より、講師の仁瓶利夫技術顧問による講習会が始まりました。
仁瓶さんアップ
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食い入るように仁瓶さんの動きを目で追う参加者の皆さん。

ロデヴロデヴ2
どんどん焼き上がっていくロデヴ。
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こちらは1930年代のバゲット。
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今回の仁瓶さんの新作は、揚げたロデヴの端生地にきな粉をまぶしたものです。
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にょろにょろ
油の中でニョロニョロと膨らんだ生地を、ハサミでカットしてきな粉をまぶします。生地はしっとり、少しもちっとして、手が止まらないおいしさです。揚げたてを頬張る笑顔が会場に満ちます。



講習会の最後に、皆さんに自己紹介をして頂きました。
「店でロデヴを出しているが、安定しないので参加した」、「自分の技術はまだまだ仁瓶さんの足下にも及ばない」などと話される方があったり、「食べる側の立ち場から作る側の苦労を知りたくて参加した」という方もありました。
「ロデヴを調べていたらこの会にたどり着くことが出来ました」、「会のイベントを制覇するべく参加しています」「浜松でも食べる会を」、「富山にもロデヴの風を吹かせてほしい」などなどなど嬉しいお声もたくさんいただき・・・。

また今回は専門学校のパン科から優秀な生徒さん4名が参加され、仕込みから焼成まで自分たちでもロデヴを完成されました。後日「このような機会をありがとうございました。一生忘れません」との、うれしいメッセージをくださいました。
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午後の食べる会は眺めの良い、窓からの光があふれる8階の会場に場所を移し、さらに参加者も増えて総勢約50数名でスタートしました。
今回の料理をご用意くださったのは、名古屋の人気ビストロ「フチテイ」の泓 昂溫(ふちたかはる)さんです。
プレートには、バスクのピプラード(バスク地方のたまご料理)、名古屋コーチンを使ったテリーヌ、ビーツのサラダなど、どれもこれもロデヴとワインがすすんでとまらない美味しさ!
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美味しい料理にお腹も心も満たされたところで仁瓶さんのフランスのパンについてのセミナーが始まりました。
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その間に内田一也さん(静岡/創作珈琲工房『くれあーる』店主)が、卒業生のサポートでおいしいカプチーノを入れてくださいました。内田さんはこの学校のコーヒー講座の講師も務められています。
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最後になりましたが、専門学校の先生方、生徒さん、東海地区在住の会員の方々の献身的なご協力により開催することができました。
たくさんの方々が様々なシーンで気持ちよくお手伝いくださったことにより今回も素晴らしい、思い出深い会となりました。ありがとうございました。
(写真と報告:有吉能子、塚本有紀)
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2017年03月17日

食べて楽しむ会@横浜徳多朗

第34回「食べて楽しむ会」7
2017年1月31日(火) 17:00~19:30 横浜  ベッカライ徳多朗ヨツバコ店

2017年最初の「食べて楽しむ会」は、毎回ロデヴに合うお料理提案で、会場をわっと沸かせるベッカライ徳多朗さんで開催されました。ロデヴの作り手は、同店副社長の徳永久美子さん。パンに合う料理はもともと本まで出す実力の持ち主です。今回も素晴らしい料理に参加者は感嘆の声を上げました。
会場には、徳永さんにロデヴを指南した仁瓶利夫技術顧問も駆けつけ、「うん、よくできてる」とパンを試食してのスタートでした。
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アミューズは、ハーブやにんにくと一緒にマリネしたカキのオイル漬け。
オイルにはロデヴを浸して最後の一滴まで楽しめます。


続いて同店人気のグリーンピースのあったかポタージュの登場で、外の寒さを忘れそう。
徳永さんは「ロデヴって、スープのためのパンじゃないかと思うくらい。浸して食べてもトロトロにならないし、しっかりパンの味が味わえるの。ガシッとしたのとか、カリカリとか色々なロデヴをご用意していますから、楽しんでみてください」と話してくれました。
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お次はなんと、「わたし達のまかないサンド」。同店人気のクルミのロデヴにルッコラやキャロットラペ、パテをはさんで、見るからにパワーが沸きそうなスタッフ御用達のサンドイッチを贅沢に振る舞ってくれました。
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ロデヴのカリカリスライスにのったのは、ピンクと白の「ポテトサラダロシア風」と、「マスカルポーネ&ラム黒豆」。ピンクはビーツ、食べるとポテト味と、もう、楽しいショックは隠せません。黒豆はお正月の名残を髣髴とさせる1月晦日の絶品でした。2017_0131徳多朗ロデヴ0001 (17).JPG


メインディッシュは「豚白モツとミミガーのカラブリア風煮込み」カラブリア風煮込み.jpgと「皮付きポークのロースト」。2017_0131徳多朗ロデヴ0001 (26).JPG
塩豚にしたポークをセージと一緒に焼いたものに紅芯大根の甘酢漬けがなんとも最高にマッチします。


この日のスタッフ最高押しはデザートの「ロデヴ&ラムボール」です。2017_0131徳多朗ロデヴ0001 (43).jpg
焼いたロデヴを粉々にして、チョコ、生クリーム、きび砂糖、ローストアーモンド、ピスタチオ、アーモンドプードル、ラムレーズン、ラム酒と一緒にボールを作ります。これをチョコでコーティングした一品は、「ロデヴじゃなきゃ、この食感は残らないね」と食べた人たちの満足感は最高潮に達しました。

2017_0131徳多朗ロデヴ0001 (5).JPGこの日は徳永淳社長のあいさつ&乾杯の音頭からスタートしました。
2017_0131徳多朗ロデヴ0001 (38).jpg 最後は仁瓶技術顧問の『ロデヴセミナー』には、徳多朗のスタッフも全員勢ぞろい。けれど、どうしてもみんな、直立不動になってしまうのでした。

19:30には「ロデヴが素晴らしくおいしい」「食べ方のバリエーションが広がった」「お話が有意義」「ロデヴのブラックユーモアが楽しかった」など、たくさんの感想と笑顔が残され、全員で記念撮影をして解散。全員の写真.jpg いつもながら、ベッカライ徳多朗のスタッフの皆さんのホスピタリティのすごいこと。最後まで皆さん一丸となって参加者をもてなしてくださいました。

なお、この日はロデヴと最高の相性と徳永さんが押すオリーブオイルのミニセミナーがEeT株式会社の山田竜馬さんからあり、実りの多い一日となりました。
(報告 松成容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 21:10| Comment(1) | 2016年度

2016年11月05日

■第19回「技術講習会」と第33回「食べて楽しむ会」

■第19回「技術講習会」と第33回「食べて楽しむ会」
2016年10月18日(火)  東京・新宿区

さあ、いよいよ10年計画前半の折り返し年、ロデヴの会5年目のスタートです。
年度の初めを飾るのは、当会ロデヴ技術顧問の仁瓶利夫さんです。会場は新宿区の大型ビルの一角にある、カネカ食品株式会社のラボに今回もお世話になりました。


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前日に焼いたバゲット、パン・リュスティック、パン・ド・ロデヴ(プレーンとレーズン&クルミ入り)と、当日のリュスティック(アプリコット&くるみ)








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今回は、台湾のベーカリー野上麺包店の3人のほか台湾勢が合計5人も参加してくださったほか、アシストにカネカの山ア隆二さんはじめマンダリンオリエンタル東京の大橋哲雄さん、帝国ホテルの二宮茂彰さんとパン業界の敏腕がそろい、流れもスムーズに行きました。








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ロデヴの端生地をオリーブオイルで揚げるカネカの山ア隆二さん。
このあと、きな粉と和三本のミックスをまぶしてはさみで切ると、みんなの手が止まりません!






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この日のツボは「酵母とルヴァンの違い」を語る仁瓶さんのセミナー。ホワイトボードと仁瓶さんの話の分かりやすさに、たくさんの人が「そうだったのか、やっと分かった」と大きく開眼しました。

午後1時からは「食べて楽しむ会」です。
まずは、スパークリングで乾杯。そして一口目はお約束の「ロデヴのプレーン」をそのまま味わうところからのスタートです。続いてこの日もロデヴ・ノア・レザンとリュスティック、1930年代のバゲットがサービスされました。

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お料理のランチボックスの中には、ハム2種類をメインとして、白いんげん豆とツナのサラダとフレッシュサラダ、オリーブ、コルニッション、きのこのペースト、デザートには水きりヨーグルトクリームと、コアントロー風味の薄切りオレンジ。サイドには季節の南瓜クリームスープと、あさりのアヒージョが並びました。
チーズは秋の名物モン・ドールをスプーンでサービス。ロデヴの町に程近い南仏の濃厚な羊乳製チーズ「エルッチャ」も一切れ入りました。
どの料理も主張しすぎず、ロデヴと合わせると、ロデヴもお料理もいっそうおいしくなると、そのバランス感覚には絶賛の声が上がりました。

作ってくださったのは、作るよ会員のエドガー朋美さん。「私はベーカリーで、料理は専門じゃないのですが」と謙遜しながらも最大限の味をこのタイミングで出すために早朝から仕込んでくださいました。パンの味をよく知る人だからこそできた、「ロデヴにあわせるバランスの取れた味わいと量」だったのかもしれません。






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午後のセミナーも、あらためて「酵母とルヴァンの違い」がテーマ。最後には全員から自己紹介と感想をいただき、台湾からのお客様も日本各地からのお客様も、再会を約束してにこやかに解散となりました。
台湾からのお客様は、かねてから、台湾でのロデヴの会の開催を求めてくださっていました。「皆さん、本当にニコニコして帰られましたね。ムードもアットホームですごくよかったです。驚きました。台湾でこれほど熱心な食べ手を集めて、これほどのセンスのお料理をそろえるには、もうしばらく時間が必要かもしれません」と言ってくださり、今後の長期的なお付き合いを約束しました。












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最後になりましたが、ハム2種類は大山ハム様から、オリーブとコルニッションはオリーヴ・ド・リュック様から、そして5つのスパイスが入ったりんごジャムと、ボックスの中のきのこのペーストは、ベッカライ徳多朗の徳永久美子さんから協賛でした。
皆様、ありがとうございました。そして今後ともよろしくお願いいたします。  
             報告  松成 容子
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posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 19:57| 2016年度