2019年11月05日

明石克彦さんの技術講習会と食べて楽しむ会in福岡

2019年9月3日
パン・ド・ロデヴ「技術講習会」および「食べて楽しむ会」in 福岡

■ 第39回「技術講習会」開催
残暑と朝夕の秋風が交差する9月初頭、パン・ド・ロデヴ普及委員会は7年目にして初めて福岡の地で開催することができました。
会場は、九州ではいつもお世話になっている株式会社丸菱さんの福岡支社のラボ。海の近くの工業団地のような一帯には、倉庫のような工場のような大きな建物が建ち並び、プロ御用達の空気を感じさせます。
講師は、ブロートハイムの明石克彦さん。毎週末、どこかに飛んでは講習会を繰り返すご多忙の中、ここでご紹介くださったロデヴは自店でも販売しているプレーン、クルミ入り、フルーツ入り、そしてオリーヴ入りの4種類。加えて、みんなで手成形してパンづくりの楽しさを共有できる「ハンドカイザー」も仕込みました。さらに、ライブレッドのひとつ「パン・オ・セーグル」はバタール形、プチブール形、大型クッペなどにみんなで生地に触りながら仕上げていきました。
始めのうちは「何でも聞いて」という明石さんの呼びかけにも沈黙、「さあ、せっかくなんだから生地触って」と言われても、静かな譲り合いが続いていましたが、次第にリテイルベーカリー同士だからこそ分かり合える話が行き交うようになり、会場は和やかな話し声で満ちていきました。

明石さんのルヴァンの香りをかいでいると、「ロデヴというパンは、ルヴァン種の乳酸菌とパン酵母のいいところをかけ合わせた微妙なラインが絶妙のパンなんです。だから最初はきちんと仁瓶さんのレシピをたどって、まずそれがきちんと作れるようになること。自己流のアレンジはその次のステップですよ」と明石さん。無手勝流をよしとしない委員会の考えをはっきりと伝えました。


生地に水を追加していくバシナージュの間は、緊張の沈黙が続きます。「生地の状態が毎回違うんですよね。だから水も毎回、悩みながら入れるんですよ」

ノアとオリーヴは、パンチで混ぜ込みます。


今年、参加者のリクエストで始まったハンドカイザー。焼き上がったパンの表情もさることながら、この手作業をしている時こそが、誰もが「この仕事、楽しかったんだ、本当は」ということを思い出せる瞬間なのです。会場の空気がこれでぐんと和みます。無塩バターとジャンボンブランさえあれば!

焼き上がりは、ロデヴ1コ1コを確かめて。その明石さんの背中をじっと見る参加者たち

「このオーブンは難しいけど今回のデキは気に入っている」と明石さん。
大小の穴とつややかな内相がおいしさを証明しています。パンの作り手たちがほとんどの会場で、「おいしーい」の連呼。

■ 第55回 食べて楽しむ会

夕刻16:00からは、いよいよ食べて楽しむ会です。
本日のロデヴの焼き上がり時間が多少押し気味だったため、「みなさーん、手伝って」という松成の声に、ほぼ参加者総動員で準備が進みます。裏では、食材はなんでもござれの丸菱さんの冷蔵庫から野菜類、ハム類、チーズ、オリーブ、それにお手製のディップも用意されました。焼きあがったロデヴを何とか切ろうとナイフが踊ります。
乾杯の音頭は前日から手伝ってくださったシェ・サガラの相良一公さん。スタートは会のお決まり「プレーンのロデヴ」とスパークリングで。頃合いを見て、明石さんがロデヴの特徴や作り手としての面白さ、売れ残っても絶対にロスにしないで売り切るための工夫策のレシピを次々と披露されました。このパンだからこそできるアレンジは、まさしくパンを知っている人だからこその知識と経験がものを言います。
「作り方だけでなく、パンの文化を届けに来ました」という明石さんらしいお話に続いて、松成から、このパンの故郷であるロデヴの町を訪ねた時の話、町の様子、町に伝わるパン・パイヤスの歴史の紹介に続き、最後には「来5月末から6月初旬、ロデヴツアーに行きませんか」と委員会主催ツアーもご案内しました。

帰り際、「こういう機会に恵まれて、本当に勉強になりました。質問もしやすかったし、楽しかった」「自分のお店でもロデヴの会、宣伝します」「本当にフランス、行きたいです」と親しみを込めてたくさんの方が声をかけてくださいました。
                            
乾杯のご発声は、シェ・サガラの相良さん

シャルキュトリーと白カビチーズの「クマンベール」と熟成タイプの「益城」の盛り合わせ。しかし、なにより主役のロデヴが、写真を撮る暇もなく追加しても追加しても皆さんの口の中へ。まさしくパンが主役の会でした。

話がはずむ、とは、まさしくこういう風景か。
 (報告: 松成容子)


  
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 17:10| Comment(0) | 2018年度
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: