2017年3月21日(火) 東京・世田谷
第36回「食べて楽しむ会」開催

今年度初の世田谷・ブロートハイムでの「パン・ド・ロデヴを食べて楽しむ会」が行われました。最近、お店とカフェの間にあらたに作られた屋根は、店主明石克彦さんの手製。当日はすでに暖かいはずとふんで、屋根付きの外にも席が設定されていたのですが、あいにくの小雨となり、全員店内へ。少々ぎゅうぎゅうの座席となりましたが、毎回定員を超えるため、これもまたいつものことかもしれません。
刊行されたての明石さんのご本「パン屋の仕事」(旭屋出版)は当日、あいにく4冊しかなく、希望者の大じゃんけん大会で食べる会がスタート。いきなり大盛り上がりになりました。運良く権利を勝ち得た人は明石さんのサインも貰い、大喜びです。


ブロートハイム店主で本日の講師の明石克彦さんは「今日は食べる会の時間に合わせて12時半に焼き上げたものとその後に焼き上げたものと2通りあります。この二つの焼き上がりはちょっと違うけど、ともに出来は上々。今日はパン・ド・セーグルも用意しました。ぜひゆっくり味わってみてください」と話されました。



準備されたご馳走の数々。きゅうりとトマトのサラダ、ハム類の盛り合わせ。



チーズは、明石さんが大好きだというピエ・ダングロワ、カマンベール、マリボーの3種。スープ・ド・ポワソンとマッシュルームのスープも用意されました。

こちらはオリーヴ・ドゥ・リュックのリュックさんとお嬢さんのファビエンヌさんがご用意くださったペースト類とドライトマト。リュックさんは「ロデヴの町のあるエロー県のオリーヴ油も用意しました。南仏はバターはあまり使わない。パンには、おいしいオリーヴ油もぜひ、どうぞ!」とご挨拶されました。毎回のことながら、ファビエンヌさん作のペーストは参加者の大絶賛を浴びていました。

会の後半には、参加者の自己紹介が行われました。写真は台湾からわざわざ来日された苗林実業のお二方。「シンプルでおいしい明石さんのパン・ド・ロデヴは、料理ととても相性がよく、今日は感動しました!」と話されました。ご参加くださった新宿中村屋の二宮総料理長は「同じ食べ物の作り手として、明石さんのお話しを興奮しながら聞いていた」と話され、昔、中村屋では種を壺の中で育て管理していた人のことを「壺師」と呼んでいたことや、よい種を壁にぶつけておき、翌日お湯で戻して使っていたことなど興味深いお話を聞かせてくださいました。
また今回は徒歩圏内から参加された方が5名もあることが判明し、会の最後には代表理事松成が挨拶で「歩いて来られる人が多いのは素晴らしい。地域の人がどれだけ来てくれるかはとても重要。お客さんとのコミュニケーションによってロデヴも育てられていくもの」と述べました。

すぐにまた4月には明石さんの講習会と食べる会が予定されています。4月の再会を口々に誓いながら、会はお開きとなりました。
報告:塚本有紀