2016年10月18日(火) 東京・新宿区
さあ、いよいよ10年計画前半の折り返し年、ロデヴの会5年目のスタートです。
年度の初めを飾るのは、当会ロデヴ技術顧問の仁瓶利夫さんです。会場は新宿区の大型ビルの一角にある、カネカ食品株式会社のラボに今回もお世話になりました。


前日に焼いたバゲット、パン・リュスティック、パン・ド・ロデヴ(プレーンとレーズン&クルミ入り)と、当日のリュスティック(アプリコット&くるみ)
今回は、台湾のベーカリー野上麺包店の3人のほか台湾勢が合計5人も参加してくださったほか、アシストにカネカの山ア隆二さんはじめマンダリンオリエンタル東京の大橋哲雄さん、帝国ホテルの二宮茂彰さんとパン業界の敏腕がそろい、流れもスムーズに行きました。
ロデヴの端生地をオリーブオイルで揚げるカネカの山ア隆二さん。
このあと、きな粉と和三本のミックスをまぶしてはさみで切ると、みんなの手が止まりません!

この日のツボは「酵母とルヴァンの違い」を語る仁瓶さんのセミナー。ホワイトボードと仁瓶さんの話の分かりやすさに、たくさんの人が「そうだったのか、やっと分かった」と大きく開眼しました。
午後1時からは「食べて楽しむ会」です。
まずは、スパークリングで乾杯。そして一口目はお約束の「ロデヴのプレーン」をそのまま味わうところからのスタートです。続いてこの日もロデヴ・ノア・レザンとリュスティック、1930年代のバゲットがサービスされました。



お料理のランチボックスの中には、ハム2種類をメインとして、白いんげん豆とツナのサラダとフレッシュサラダ、オリーブ、コルニッション、きのこのペースト、デザートには水きりヨーグルトクリームと、コアントロー風味の薄切りオレンジ。サイドには季節の南瓜クリームスープと、あさりのアヒージョが並びました。
チーズは秋の名物モン・ドールをスプーンでサービス。ロデヴの町に程近い南仏の濃厚な羊乳製チーズ「エルッチャ」も一切れ入りました。
どの料理も主張しすぎず、ロデヴと合わせると、ロデヴもお料理もいっそうおいしくなると、そのバランス感覚には絶賛の声が上がりました。
作ってくださったのは、作るよ会員のエドガー朋美さん。「私はベーカリーで、料理は専門じゃないのですが」と謙遜しながらも最大限の味をこのタイミングで出すために早朝から仕込んでくださいました。パンの味をよく知る人だからこそできた、「ロデヴにあわせるバランスの取れた味わいと量」だったのかもしれません。

午後のセミナーも、あらためて「酵母とルヴァンの違い」がテーマ。最後には全員から自己紹介と感想をいただき、台湾からのお客様も日本各地からのお客様も、再会を約束してにこやかに解散となりました。
台湾からのお客様は、かねてから、台湾でのロデヴの会の開催を求めてくださっていました。「皆さん、本当にニコニコして帰られましたね。ムードもアットホームですごくよかったです。驚きました。台湾でこれほど熱心な食べ手を集めて、これほどのセンスのお料理をそろえるには、もうしばらく時間が必要かもしれません」と言ってくださり、今後の長期的なお付き合いを約束しました。
最後になりましたが、ハム2種類は大山ハム様から、オリーブとコルニッションはオリーヴ・ド・リュック様から、そして5つのスパイスが入ったりんごジャムと、ボックスの中のきのこのペーストは、ベッカライ徳多朗の徳永久美子さんから協賛でした。
皆様、ありがとうございました。そして今後ともよろしくお願いいたします。
報告 松成 容子
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