2019年05月27日

「技術講習会」および「食べて楽しむ会」in 東京

2019年5月20日
パン・ド・ロデヴ「技術講習会」および「食べて楽しむ会」in 東京

■ 第38回「技術講習会」開催
一年に一度だけ登場くださる技術顧問の金林さんは、ご自身のお店を奥様と二人だけで切り盛りするリテイルベーカリーのオーナーです。近年やっと週休3日にするようになりましたが、そうするとまた、講習会が入ってしまう。そんななか、小規模リテイルでも作れる「フランスパン生地から展開させるロデヴの作り方」を伝授するため、この日も千葉市は土気から、都内のカネカ食品ラボの会場まで来てくださいました。
 若者のストレートな質問にもどんどん答え、小規模リテイルのロデヴづくりとして粉1kg分の生地をフランスパン生地から取り分けて実演して見せ、さらに、せっかくだからと空き時間を使って発酵生地を入れたフランスパン生地で「バゲットの成形練習しよう」と全員で師範台に横並び。手首の返し、生地の締め方など身振り手振りで丁寧に見せてくださいました。


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「この日はプレーン、ノアレーズンのほかにオリーヴ入りも登場」



 もうひとつ、この日の目玉は金林さんの十八番の一つ、「ホップス種を使った食パン」
を題材に「種づくり、種の扱い方」についても講習をしてくださいました。
 ホップの煮汁、ゆでたジャガイモと皮付きリンゴをミキサーにかけたもの、麹、砂糖、そして小麦粉、水で作った種を継いで、継いで、この日は仕上げとして7日目の作業を実演。
 受講者はホップの煮汁をなめて爽やかな苦みを体験したり、最後の種の乳酸菌らしい芳香をかぎ、さらにそれが食パンになった時の風味の良さを体感できる貴重な会になりました。

試食にはカネカ食品様からベルギー産の発酵バターも提供され、贅沢な講習会となりました。

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ホップはぺレット(左下)を煮出します(その上)。右上はジャガイモとリンゴのすりつぶし、右下がこの日仕上がった、乳酸菌の発酵臭が豊かな種
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くちどけのよいベルギー産バターはカネカ食品様からの提供

■ 第54回 食べて楽しむ会

午後は、いよいよ食べる会です。
焼き立てロデヴは、カネカのスタッフのみなさんの手であっという間にカットされ、各台に並びます。料理を担当してくださったのは、ロデヴの会・食べるよ会員でいつもパンとの相性の良い料理を作ってくださるエドガー朋美さん。
ベーコンと野菜がたっぷりのトマトスープにはポーチドエッグとブロッコリーが加わり、全体で絶妙なバランスの塩加減。オリーブ・ド・リュック様からの協賛のミックスオリーブやコルニション、ドライトマト、大山ハム様からのハム二種類も盛大に盛り付けられました。さらにカネカ食品様からは、新発売で自然の甘みを生かしたカフェ・オ・レも配られ、エドガーさんお手製のプディングのデザートにそえられました。



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料理を説明する エドガー朋美さん

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南フランスの食文化を語るリュックさん

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ハムとチーズとパンの相性を説明する林田さん

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カネカ食品の山ア隆二さんは「ロデヴと出会って」をテーマにショートトーク

食材の紹介がそれぞれ行われたあと、当会技術顧問たちの弟分であり、いつもこの会場を貸してくださる中心人物でもあるカネカ食品の山ア隆二さんのお話がありました。
「金林さんをはじめ、偉大な先輩たちは僕らの灯台」「ロデヴは三人三様。それがロデヴかな。」「僕も石巻のベーカリーに教えたり、都内のデパートで実演したり。種さえきちんと作れば楽なパンですよ」と、新しい視点でお話ししてくれました。
 ロデヴをキーワードにパンを学び、種を知り、食材を楽しむ「食べる会」は、今回も話が尽きず、終わりを30分延長してもなお、別れがたい会となりました。
(報告:松成容子)



  
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 17:18| Comment(0) | 2018年度

2019年05月21日

技術講習会と食べて楽しむ会in神戸

2019年4月23日(火曜) 神戸
□第37回「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と第53回「食べて楽しむ会」開催

神戸では7回目となるパン・ド・ロデヴ「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と「食べて楽しむ会」を、日仏商事様の全面的な協力のもと開催しました。
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講師は当会技術顧問の仁瓶利夫さん(ラトリエ・ドゥブテイユ)。関西で1年に1回、仁瓶さんのロデヴに触れられる貴重な機会とあリ、変わらず今年もたくさんの方がご参加くださいました。
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パン・ド・ロデヴ、パン・ド・ロデヴ・オ・フリュイ、リュスティック

いつも通りパン・ド・ロデヴの仕込みとともに、1930年代のバゲットの作り方も披露されました。1930年代とは故カルヴェル教授(フランス国立製粉学校教授)が「バゲットの黄金期」と表現した時代であり、発酵時間が長く取られています。
仁瓶さんは「パン・ド・ロデヴは多加水であることが自慢なのではない。パンとしてうまいかどうかが重要」と話され、「ロデヴの魅力はイースト(パン酵母)とルヴァン(パン種)によるそれぞれの発酵のうまみの融合である」と強調されました。
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ほかには講習会の試食用に、食べる会用にと、1948年のバゲットや冷蔵発酵法のリュスティック、少量のルヴァンを入れたパン、パン・オ・ルヴァンも前日から同時進行で仕込まれていました。すっかり恒例となったパン・ド・ロデヴ生地の揚げパンは、和三盆・きな粉と甘い醤油の2通りが振る舞われました。
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パンが焼きあがったら、いよいよ午後からは食べて楽しむ会です。
午前中の参加者に加えてたくさんのお客様が見えて、総勢50名近い賑やかな「食べて楽しむ会」がスタートしました。
まずはブーランジュリーメルク(豊中市)の古山雄嗣氏による乾杯の発声で始まり、プレーンのロデヴを味わいました。
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ロデヴはほかに「フリュイ」が用意され、バゲットやリュスティック、アプリコットとクルミのリュスティックも並べられました。

料理は京都「リンデンバーム」吉田英明シェフによるシャルキュトリーの数々です。「仔羊の煮込みパン屋風」はその名の通り、パン窯の捨て火で温め直されました。ソーセージやテリーヌなどなど吉田さんの手による逸品が並びます。
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チーズはポン・レヴェックとクロタン
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さて食後は、吉田さんの出版記念のミニセミナーです。1月に出版された「シャルキュトリーの本格技術」(旭屋出版)から「女性はまず100%の人がおいしいと言う(吉田さん談)」プルド・ポークとチキンレバーのムースの作り方を、ユーモアを交えてご披露くださいました。途中仁瓶さんとの掛け合いもあり、わきあいあいとした空気が広がります。同じパンと料理を分け合った仲間(コンパニオンcompanion)を実感するような和やかな時間となりました。
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そして今回も静岡から内田さんご夫妻(創作珈琲工房くれあーる)がおいしいコーヒーを淹れに来てくださいました。
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おいしいパンに料理にコーヒーと揃い、なんとも贅沢な時間でした。

例年会場は参加者で一杯になり、「パンや料理が取りにくい」という意見があったため、今年は中央の机に料理とパンを並べて動線を少し良くしてみました。しかし結局のところこの人数には対応できず、ぎゅうぎゅうなまま。今後、取れる対応はもう参加人数の制限しかなく、でもみなさんのお顔を見ているとそうも出来ず悩ましく思います。したがって来年以降も変わらずすし詰め状態のままになってしまうかもしれません。
「今日は、一年で一番おいしいパンを食べに来ました。明日からまた1年間頑張ります!」との言葉を残して帰途につかれる会員さんをお見送りし、会はお開きとなりました。

写真:田嶋哲カメラマン
報告 : 塚本有紀
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 18:13| Comment(0) | 2018年度

2019年05月20日

「技術講習会」および「食べて楽しむ会」@ブロートハイム

2019年4月22日
パン・ド・ロデヴ「技術講習会」および「食べて楽しむ会」@ブロートハイム(東京・世田谷)にて

■ 第36回「技術講習会」開催
 朝から青空が広がる気持ちの良い4月、なんと昨年の5月から11か月ぶりにブロートハイムの厨房で技術講習会が開催されました。
 「これほど人に感動を与えるパンは100年に2~3個、出会えるかどうかでしょう」「作り手としてもパンの難しさ、面白さ、食べる楽しみを経験出来る」といい、「であれば、オリジナルに敬意を払い、無意味な手抜き、無手勝流のアレンジはしないように」というメッセージが書き加えられたレシピが配られて、講習会は始まります。
 ルヴァンの仕上がり具合、加える量、そしてミキシングの加減、パンチのタイミングと加減から焼成まで、食い入るような参加者の目つきと鋭い質問に囲まれながら、この日も「プレーン」のほかにくるみ入りの「ルヴァン・ノア」、「ロデヴ・フリュイ」、そして昨年から登場してすっかり定着した「パン・オゾリーブ」の4種類が焼きあがっていきました。


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途中、明石さんが近年仲間に勧めている「カイザーゼンメルの手成形」をみんなで実習する一コマもありました。
一人3~5個ずつ、初めての人もそうでない人も「むずかしい。けど楽しい」といいつつなんとか成形。窯に見送るときは初めてパンを焼いたときのドキドキを思い出すほどです。焼き上がりを見て「やっぱり、うまくいかないなあ」とつぶやく受講生たちに明石さんは「形のいい悪いより、ひとつひとつの顔に味があるじゃない。それがいいじゃない」と、手成形の良さを繰り返していました。

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昼食は、そのカイザーにナイフを入れてバターを塗り、玉ねぎ、チーズ、ハムを挟んだシンプルサンド。「シンプルなのに、お、お、おいしい」と、感嘆の声がわき、ロデヴの焼き上がり前とはいえ、すっかりお株をとられそうな勢いでした。

 
■第52回 食べて楽しむ会

この日、実は休業だったはずのブロートハイムにほぼ全スタッフが出勤。朝からメンバーが多いなあ・・・と思っていたら、なんと作るお手伝いだけでなく、ほとんどのスタッフが「食べる会」の参加者だったのです。
テーブルに並んだのは、ロデヴのプレーンと、アレンジ3種のほかに、さきの手成形のカイザーゼンメル、そして7種の穀物を使ったドイツパンの「ズィーベンコーンブロート」。

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乾杯の音頭は、高山から駆けつけてくださったトラン・ブルーの成瀬正さんにお願いしました。



いつもはブロートハイム併設のお店「カフェ・ゼーバッハ」の中の家具を外に出したり、片づけたり、水を運んだりパンを切ったりと裏方に徹している方々が、この日限りは一般の方に交じってお客様の立場です。でも、実技講習を手伝ったコックコートのまま、ちょっと戸惑いながら座って、ロデヴを食べながら話をし・・・でも、やっぱり周囲に気を使いながら・・・・。
いつもお客様をもてなすところに自分たちが座ると落ち着かなかったかと聞いてみたら
「めちゃくちゃ楽しかったです」。後日たずねて行った時も、「みんな、あの日はとても楽しかったって言ってます」と、店頭で笑顔がよみがえりました。


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パンが作れるからこそ、作り手にも食べ手にもなれ、両側の感動が体験ができる。そして日々、厳しく学んでいる食べ物のおいしさを、腰を掛けてゆったりと体験し、周囲の人の笑顔も見られるというのは、これからのパン人生に鮮明な記録を残したことでしょう。
ブロートハイムのいつものサラダやチーズ、シャルキュトリーの皿はあっという間にからになり、贅沢なロックフォールたっぷりの絶品スープも大好評の会でした。

(報告:松成容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 18:25| Comment(0) | 2018年度