2017年05月31日

食べて楽しむ会@能登

ロデヴの会 活動報告
2017年5月9日(火) 能登・門前町

□第39回「食べて楽しむ会」開催
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会場となったレストランふらんじゅ。右手前がワイナリーの建物、さらに右奥にパン工房


 第39回の「食べて楽しむ会」を能登・輪島市門前町のレストラン「ふらんじゅ」にて開催しました。講師は仁瓶利夫さん(ラトリエ・ドゥブテイユ)です。ここは海に面した傾斜地を切り開き、ぶどうの木を植え、育てたぶどうからワインを作り始めたハイディワイナリー併設のレストランです。1年前に完成し、パン工房もできました。オープン時に仁瓶氏がパンを指導に行ったことから、今回の開催となりました。参加者は各地から集まった当委員会会員だけでなく、能登の飲食関係者などたくさんの方がおいでくださり、30名を超えました。
 レストランは全面ガラス張りで、はるかかなたまで日本海が見渡せます。また眼下にはハイディワイナリーのぶどう畑も広がり、まさしく絶景! 別天地に来たような心持ちになりました。

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仁瓶さんによるパン・ド・ロデヴ、パン・ド・ロデヴ・フリュイ、パン・リュスティック、1930年代のバゲット、パン・オ・ルヴァン(丸形)

 さて代表理事松成の挨拶のあと、仁瓶さんがパンについて説明し、齋藤壽さん(美瑛料理塾/ふらんじゅ料理顧問)が乾杯の音頭を取ってくださいました。(齋藤さんはこの日のために北海道の美瑛からかけつけてくださっています。レストランの場所の選定、設計の段階からこのプロジェクトに関わり、ようやくここまで来たと感慨深げでした)。そしていつものごとくパンだけをじっくり味わう時間です。
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「今日は大きなパンを囲み、仲間とともに分け合って食べる喜びをぜひ味わってほしい」と話す仁瓶利夫さん

 料理は松田美穂子シェフ率いる「ふらんじゅ」のスタッフが準備してくださいました。
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レストランから車で5分のところで飼育されている七面鳥を使ったバロティンヌ(詰め物をした鳥の冷製)、漁港から揚がったばかりの魚を使ったサラダ、イワシとじゃがいものガレット、鯖のクール・ブイヨン煮、近隣の野菜を使ったピクルスなど、能登産の豊かな食材がふんだんに使われた料理でした。また3年前の神戸での「パン・ド・ロデヴを楽しむ会」の際に松田シェフが再現した「仁瓶家のおから」が今回再び登場し、参加者を喜ばせました。
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能登産の食材をふんだんに使った料理の数々。スタッフがきびきびと、楽しげに準備、サービスしてくださいました。



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 食事のあとにはまず松田美穂子シェフが、齋藤さん、仁瓶さん、吉田英明さん(京都「リンデンバウム」)を紹介し、それぞれの方とのつながりについて話されました。そしていよいよトークショーです。齋藤さんが「料理王国」を創刊された頃の話しに始まり、三氏がそれぞれの仕事に傾ける思いや、昨今の食業界事情についての討論が繰り広げられました。参加者(料理人)からの「あなたにとって『おいしい』とは何ですか?」との難しい質問を受けて展開された話は、各氏の職業観や人生論にも通じる話であり、参加者を深く頷かせるものでした。
 最後にハイディワイナリー代表の高作さんよりご挨拶があり、余韻を噛みしめつつ、日本海に落ちる夕日を背景に散会しました。

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たくさんの方々のご縁と協力で会が実現しましたこと、感謝の思いでいっぱいです。心に残る会をありがとうございました。
(報告:塚本有紀)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 14:40| Comment(0) | 2016年度

2017年04月21日

技術講習会と食べて楽しむ会 in東京ブロートハイム

ロデヴの会 活動報告
2017年4月17日(月曜) 東京・世田谷

□第27回「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と第38回「食べて楽しむ会」開催

若葉が朝陽にきらきらと輝くきもちのよい4月17日、「本日定休日」と看板の置かれた世田谷区ベッカライブロートハイムの奥の厨房では、熱気あふれる技術講習会が繰り広げられました。
初めてこの厨房に足を踏み入れた参加者は、厨房の機器、道具、配置ひとつひとつに込められた思い、その説明にため息をつくことしきり。
「パン作りは人と比べなくていい。自分のおいしいと思うパン作ればいいんですよ」という明石さんの言葉に、たくさんの参加者が大きくうなづいていました。


 2017_0417明石ロデヴ0023.jpgベッカライブロートハイム。右の棟がお店、左の棟がカフェ・ゼーバッハ
  2017_0417明石ロデヴ0025.jpg二つの建物の間に屋根が出来ました。なんと、明石さんとお兄様の手作りです





20170417_095144.jpg20170417_104346.jpg 生地にもさわって、さわって、と促す明石さん。




この日のアイテムは以下の3つでした。
パン・ド・ロデヴ(プレーン、ノア、フリュイ)
ラウゲンブレッツェル・・・・生地作りの考え方がロテヴと対極にある事例として
パン・ド・セイグル・・・・・・ルヴァン、種の面白さを語る事例として


2017_0417明石ロデヴ0031.jpg ロデヴのなかに、ナマコ形のパン・ド・セイグル(ライ麦65%)が2本。
20170417_133026.jpg ラウゲンブレッツェル


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夕刻16:30からは「食べて楽しむ会」の始まりです。
当会のお約束どおり、乾杯の時にはまだ、パンしかテーブルにありません。
「今日はロデヴを2回仕込みました。焼きたてが、いま程よく冷めて、まさしく冷めたてです。まずは、プレーンのロデヴからどうぞ」と明石さんの発声で乾杯です。


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続いて、根セロリの冷製スープ、ロデヴのチーズ(グリュイエール&マリボー)トースト仕上げ、きゅうりとトマトのサラダ、チーズの盛り合わせ、大山ハム様からは5日間かけて塩を塗りこんだという厚切りの熟成乾塩ベーコン、プリッと触感の楽しい粗挽きウインナーソーセージの協賛をいただき、家庭での失敗しないウインナーの温め方も営業担当の水野さんからお話いただきました。
明石さんからはロデヴにバター、ライ麦パンにはマスカルポーネとブラックカラント(黒スグリジャム)がサービスされました。

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2017_0417明石ロデヴ0021.jpg中村屋総料理長と若手女性パン職人さんの会話も弾んでいました
2017_0417明石ロデヴ0034.jpg 初対面でも会話が弾むのは、パン屋さん同士だから? ロデヴがおいしいから?
2017_0417明石ロデヴ0032.jpg 「このロデヴには明石さんのお人柄が出てるわね」「ここに来ると、いろんな食べ方がわかって、いいのよねえ」「パンの仲間って、いいなあ」


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最後に、明石さんの新刊「パン屋の仕事」の本作り裏話があかされました。
「いままで忙しいばかりで出来なかった自分のパン人生40年の積み重ねを、本にすることでやっと整理できました。でも、本になる頃に改めて、まだまだ書ききれてなかったことにも気がつきました。それはこれから言葉で伝えていけたらな、と思っています。」

 熱の入ったトークショーの後は、本のサイン会。いつしか降り始めた雨にも負けず、お土産のパンとサイン入りの本を胸に抱え、皆さん笑顔で帰路に着かれました。
                          (報告 : 松成 容子)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 19:20| Comment(0) | 日記

2017年04月20日

技術講習会と食べて楽しむ会in神戸

ロデヴの会 活動報告
2017年4月11日(火曜) 神戸


第26回「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と第37回「食べて楽しむ会」開催

春の嵐が吹き荒れる日。神戸では5回目となる「パン・ド・ロデヴ技術講習会」と「食べて楽しむ会」を、日仏商事様の全面的なご協力のもと開催しました。講師は当会技術顧問の仁瓶利夫さん(ラトリエ・ドゥブテイユ代表)。関西での1年に一度の仁瓶さんのロデヴに触れられる貴重な機会です。
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手前はロデヴのフリュイ、奧は長方形のロデヴ
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ねじったタイプのロデヴ

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いつも通りパン・ド・ロデヴ、リュスティックの仕込みとともに、1930年代バゲットの作り方も披露されました。
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1930年代バゲットの内相


今回の仁瓶さんのパン・ド・ロデヴを使った新作は名古屋で初披露された揚げロデヴです。ロデヴの端生地を長いまま油で揚げ、熱いうちにハサミで切って抹茶と和三盆やきな粉と和えたものです。少しむちっとした食感になり、子供時代に食べた揚げパンとはまた違った、洗練された新しい食べ物に。

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抹茶味ときな粉味の揚げたロデヴ



パンが焼きあがったら、いよいよ午後からは食べて楽しむ会です。
午前中の参加者に加えてたくさんのお客様が見えて、総勢40名を超える賑やかな「食べて楽しむ会」がスタートしました。


 まずはじっくりとパンを食べる時間です。焼き上げられたパンのうち、まずパン・ド・ロデヴとパン・リュスティックが配られ、その色の違い、香りの違い、味の違いを各自がゆっくりと確かめます。次にバターをつけて。
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「今日は大きく焼いて共有するパンのおいしさを堪能して帰ってください」と話す仁瓶さん

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 パン・ド・ロデヴ・オ・フリュイ、1930年代のバゲットも次々に並べられました。
「日本ではスーパードライのビールが流行しキレが求められましたが、俺はパンにはキレはもとめていない。余韻を求めている」と仁瓶さん。頷く人が多くいました。



 
 さて今回の食べる会には、京都のシャルキュトリ「リンデンバウム」吉田英明シェフのシャルキュトリが届けられています。
 鴨のリエット、豚のリエット、パテ・ド・カンパーニュ、コーンビーフバターにスライスソーセージ各種など、吉田さん特製の逸品が並びます。参加者の興味をそそったのは、まずは「藤右衛門邸の桜の塩漬け入り」燻製ソーセージ。ふわっと桜が香り,驚かされます。「賀茂鶴酒造の酒粕と水尾の柚子入り」の爽やかさ、「一休寺納豆とぶどう山椒のソーセージ」のパンチあるおいしさにも歓声があがりました。
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 さて今回の食べる会の特別セミナーは、静岡でコーヒー店「くれあーる」を営まれる内田一也さん(国際品評会「カップオブエクセレンス」国際審査員/日本スペシャルティコーヒー協会ローストマスターズ委員会委員長)のコーヒーセミナーが行われました。

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内田一也さん


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題名は「仁瓶さんに学ぶ 美味しい珈琲への道」です。仁瓶さんと内田さんは自転車繋がりの古くからの友人ですが、分野は違えどもともに食の先端に携わられ、見識や哲学には相通ずるものが多々あるようです。
 まずは日本ではコーヒーの淹れ方に重きがおかれるが、実は豆の質で95%決まっているという話しには全員が驚きました。またよい豆なら淹れてからもおいしさは長く保つもので、3時間くらいポットに入れておいても問題ないはずとのこと。ほかには各国事情や最近のサードウェーヴとは何か、豆の買い付け方、コンテストでの評価の仕方(淹れてから40分ほどたったものでないと、正しい評価は下せないものなのだとか)などなど、初めて聞く話ばかり。奥様の村松亜喜子さんも静岡から駆けつけてくださり、食べる会の間中、ボリビア産、XX産、ブラジル産など数種のおいしいコーヒーを淹れてくださいました。参加者からも非常に興味深い講座だったとの感想をいただきました。

 内田氏は「仁瓶さんは、フランスパンの探求のために自分自身の足で様々な場所に出向き、真摯な姿勢で研究してきた。そしてその結果を本国にフィードバックできる、希有な存在」と語り、自分もまたその姿勢に感じるところがあると述べられました。「今日みなさんは、おいしいパンの幸せの余韻も感じられるのではないか」と締めくくられました。
 美味しいパン、上質なコーヒーとシャルキュトリという3つの食のコラボは、同席した方々との楽しい時間が揃って、さらに素晴らしいものになりました。幸せの余韻を実感しながら、参加者は帰路につかれたのではないでしょうか。
(報告:塚本有紀)
posted by パン・ド・ロデヴ普及委員会 at 19:31| Comment(0) | 日記